2008年01月14日

読了メモ:バガヴァッド・ギーター

 去年、「あらギーター本編読むつもりが解説書だったわ」をやらかした、バガヴァッド・ギーター。古代インドの教典ですが、このたびめでたく本編の邦訳も入手、読了することができました。……べつにインドにかぶれているというわけでもないのですが、なんとなく。

 本編の感想はというと……結局、解説を読んだ上であらためて本編も読む必要があったのか? いやでもそんなことをいったら、ほとんどの本の「読む必要」について問わねばならなくなるぞ、とかわけのわからない方に思考がぶっとんでいくわけですが、えーっと。
 なんだっけ?
 そうそう、結論からいうと、解説書を先に読んでいたからこそ、読みやすく入りやすかったという部分も多々あるのではないか? と、思います。

 もちろん、本書にも豊富な注と解説は完備されているので、こちらだけ読んでも問題ないと思います。より「わかりやすい」のは、やはり仏教と比較しながら平易な言葉でといた『バガヴァッド・ギーターの世界』の方でしょうが、やはり全文を読めるというのはすてきなことですし。どちらも甲乙つけがたいです。

 あれですよ、結局「本はどんどん読め!」。これしかないんですよねぇ……。
バガヴァッド・ギーター

著者名:上村勝彦(訳)
出版社:岩波書店
出版年:1992.03
ISBN :9784003206812

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2007年12月14日

読了メモ:出エジプト記

 寝る前に少しずつ読んで、ようやく読了。
 神様がことこまかに「祭壇の大きさはコレ、素材はコレ、飾りはこのカタチ、数はこう」とこまかく指定しているあたりに、ものすっごい違和感……いやなんだろう、想定外? だったのでびっくり? みたいな?
 やたら疑問符をならべたのは、自分でもどうとらえていいかわからないからですが……。

 すごくこまかいんですよ。たぶん、そこが気になる人が手を入れた文面が、原テキストとして今に残ってしまったからなんでしょうが。
 モーセの生い立ち自体は、これまでにも神話や伝説の概説書でよく紹介されていたので、そのへんはおもしろいけど予想の範囲内。無味乾燥だけど予想外でびっくりしたのが、種々の規定のあたりだった、だから印象が強いのでしょうね。

 それにしても、アカシヤの材だのイルカの皮だの赤みがかった紫の毛糸だの、こまかいわー!
旧約聖書出エジプト記

著者名:関根正雄(訳)
出版社:岩波書店
出版年:1969.01
ISBN :9784003380123

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2007年10月19日

読了メモ:ブータンの民話

 ブータンは、中国とインドという大国に挟まれた小国で、高山の国というイメージと、『地球ドラマチック』で見た、ブータンを一輪車で旅行したフィルムの知識くらいしかないのですが、気になる国です。
 たぶん、その名前をはじめて「認識した」のは、大阪で開かれた『花博』の会場でしょう。高山に咲く青いケシを出展していたのがブータン王国で、国王からのメッセージが書かれたパネルを読んで、なんだかすごく感心したことを覚えています……肝心の感心した文章の内容をすっかり忘れているのは、いかにも自分仕様。

 という感じに、気になるブータンの民話の本をみかけたので、読んでみました。

 かなり、おもしろかったです。
 昔話の類型を、はずしてくるんですよ。

 たとえば、「○○してはいけませんよ」というお話は、ふつう、かならず主人公がその禁を破って、その結果不幸せになる(あるいはその不幸せ状態から脱するために試練を受ける)という展開になるわけですが、……そうならないんですよ!
 びっくりしました。

 あと、「王様の耳はロバの耳」の話や、これは「ヘンゼルとグレーテル」の変形だろうって話が入っていたりして、そのへんも興味深いです。ちぎったパンじゃなくて、道ばたに盛った米をたどっていくんですけど……米を盛るのか!
ブータンの民話

著者名:クスム・クマリ・カプール(編著)
林祥子(訳)
出版社:恒文社
出版年:1997.05
ISBN :9784770409331

 データ確認していて気がついたのですが、編著者名の表記に揺れが。本文の、訳者あとがきやおくづけは「クスム」なのに、本のカバー(二か所)は「クムス」なんですよ。これ、カバーのミスでしょうねぇ……ほんつなのデータでも「クスム」ですし、おくづけの原著表記でも「Kusumu」だからなぁ。

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2007年10月11日

読了メモ:バガヴァッド・ギーター

 原典訳かと勘違いして買ったら解説書だったという……でもせっかく買ったので読みました。先日『インド神話』を読んだ上村勝彦さんの本です。

 アルジュナ(というと、どうしてもアニメ『地球少女』を思いだしてしまうんですが)が戦いに迷ったとき、それを諭すクリシュナ……という、教祖様どころかご本尊みずから「わたしを信じればいいことありますよ〜」という教えをたれてくださる、そういう展開のお話です。
 下敷きとなっている物語では、アルジュナは英雄戦士なのですが、血をわけた一族と戦わねばならず、躊躇しているわけです。それを、「おまえのやるべきことなんだから、やっとけや」と叱咤激励する役がクリシュナ。
 仏教と対照させての説明が多く、日本人にもわかりやすい……といいたいところなんですけど、どうなのかなあ。最近の日本人、仏教をどれくらい知ってるんでしょうね? わたしも勉強しないとなー、とたまに思います。
 勉強しなきゃいけないこと多過ぎです。

 解説は、著者である上村氏の早逝を悼み、その学業を讃える文章となっております。淡々としているのですが、惜しむ気もちを共有したくなるような内容でした。
バガヴァッド・ギーターの世界

著者名:上村勝彦(著)
出版社:筑摩書房
出版年:2007.07
ISBN :9784480090874

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2007年08月18日

読了メモ:インド神話

 ずいぶん前に買ってあったのを発掘したので、新幹線での大移動時に読みました。おもしろかったので、居眠りする暇がなかったです。
 長大なインド神話を、かなりコンパクトにまとめているようです。もとは東京書籍で版を重ねていたものだそうですが、わたしが読んだのはちくまの学芸文庫版です。

 原典からを原則としてまとめられた『マハーバーラタ』、そして『リグ・ヴェーダ』、『バーガヴァタ・プラーナ』の概観、概説、といえばいいのかな。
 漠然と聞き知っている神々や悪魔の名前に、「ああ、こういう神話があったのか」とエピソードが追いついていくという読書体験。いかにゲームや小説に使われた「名前」だけに出会っているかを思い知らされました。

 なんだかゼラズニイの『光の王』を読み返したくなりました。今なら「あっ、これをこう使うのか」的な楽しみが味わえるかも、と。
インド神話

著者名:上村勝彦(著)
出版社:筑摩書房
出版年:2003.01
ISBN :9784480087300

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2007年07月17日

読了メモ:日本の古代語を探る

 サブタイトルは、「詩学への道」。西郷信綱氏の著作はもっと読んでおきたいなと思っていたので、買ってみた一冊です。古事記注釈にしようかとも思ったのですが、あれは巻数があるからまた今度、ということで。

 エッセイ集、というとあまりに軽く響いてしまいそうで怖いのですが、いくつかの「言葉」をテーマにした論考を集めた一冊といった趣き。
 それをいえば、前に読んだ『梁塵秘抄』も短い文章の寄せ集めではあるのですが、あれは『梁塵秘抄』だけを扱っていたから、また別かな? と思います。

 だからといって読みごたえがないわけではなく、読んでいくうちに、いままで想像もしなかった景色が目の前にあらわれてくるというか、そんな感じの一冊です。やはりこの人はすごい。

 特筆すべきは解説。編集者として西郷信綱氏に関わって云々と書かれており、編集のかた(本書の担当ではないようですが)の文章らしいのですが、「この人はそこに降り立っている」……これ、実にうまく「西郷信綱の魅力」を語り尽くしていると感じました。
 その言葉自体は「仏文学者で批評家のある人p.206」の発言だそうなのですが、「降り立っている」というのが如何なる意味を包含するかを、きれいに説明しているのです。そうそう、そうなんだよね〜、とうなずきたくなります。いい解説です。
 そしてまた、編集者が書き手にここまでの理解と愛情をそそげることも、すてきなことだな、と。思いました。

「龍澤武」というお名前でネット検索してみると、どうも平凡社の編集局長をつとめられたかたであるような? なるほど……さすが。

 先日再読した宮城谷氏の『晏子』の解説は、当時の担当編集者なる人物が書いていて、作家と作品を理解しようとする編集者のひたむきさが感じられたことを思いだしました。小説本文からの引用とそうでないところの区別が明確でないのを、なんとかすべきなんじゃないかと愚考しますが……でも、編集者がきちんと作品を愛してくれるというのは、やっぱり、すてきなことだと思います。
日本の古代語を探る

著者名:西郷信綱(著)
出版社:集英社
出版年:2005.03
ISBN :9784087202847

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2006年09月18日

読了メモ:デュメジル・コレクション 1

 デュメジルの神話論集成。これは、彼の業績としては端緒……は言い過ぎにしても、まだまだ発展途上時期のものらしいですが。「ミトラ=ヴァルナ」と「ユピテル・マルス・クイリヌス」がおさめられております。
 インド=ヨーロッパ語族の神話に共通してみられる三機能(聖・戦・生産……みたいな感じで考えればいいのかなぁ……)の分析について、広汎な知識をもとに深い考察がおこなわれてますが、意地の悪い見方をすると、最初に結論ありきで、それになにもかもを結びつけようとする感じもありますね。具体的になにがどうとは(読むのに時間がかかり過ぎて忘れちゃったから)いえませんが、若干、釈然としない部分もありました。

 忘れたというのはですね。2年くらいかけて、ちびちび読み進めたのですよ。おもしろくないわけじゃないんですけど、わかんないよぅ、という部分も多々ありました。つまり、著者と「広汎な知識」をともにしていないので、神名だの神話のエピソードだの、よくわからないままに、それについての分析を語られてしまうわけですよ。いちいち説明されていないので。ちゃんと学ぶなら、自分で調べないといけないのです。
 去年から今年初頭、古代オリエント神話関係をいろいろあさってからこの本に戻ったら、ずいぶん読みやすくなっていたので「おお!」と思い、『ラテン語の世界』を読んでからこの本に戻ったら、終盤がなぜか妙にとっつきやすくなっていたりしたのです。やはり、要求基礎知識レベルが高いんだと思います。
デュメジル・コレクション 1

著者名:ジョルジュ・デュメジル(著)
丸山静(編集)
前田耕作(編集)
出版社:筑摩書房
出版年:2001.05
ISBN :4480086463
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2006年07月29日

読了メモ:脅威の戦争

 副題は、「古代の生物化学兵器」。

 神話や伝説レベルの逸話から、これは実は蛇毒ではないかとか、実は細菌兵器ではないかとか、関連づけて説いていく形式。時間的にも空間的にも、かなり広い範囲を網羅していますが、やはり西欧神話に強いかな……。

 ちょっとどうかなと思うのは、原典からの抜粋が恣意的過ぎるというか、著者ヴィジョンに意訳されてしまっているのでは? と感じる部分があること。わりと納得はできるのだけど、やや強弁っぽいというか?

 なんだかおもしろそうな、と手にとってから読み終えるまで、あまりに時間がかかったので(何日か置きに、ちびちび読んでいた……)、もう前半はかなり記憶が遠くなってしまっているのですが。
 何度も名前が出てくる毒物免疫大王ミトリダテスの逸話が、かなり面白いので、今度はミトリダテスにスポットをあてた本でも探してみようかなぁ。ローマ軍からしたら悪者なのは間違いないでしょうけど、他の立場から見た記述も残ってるのかな?
驚異の戦争
著者名:エイドリアン・メイヤー(著)
     竹内さなみ(訳)
出版社:講談社
出版年:2006.05
ISBN :4062754096
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2006年03月10日

読了メモ:龍の文明・太陽の文明

 おはようございます。昨日が誕生日だったので、調子こいて焼き肉食べて討ち死にしたら、胸焼けで目が覚めました。ナイス四十歳。相変わらず考えなし。

 まぁそれはともかく、せっかく目が覚めたので、もう少しで読み終わるところまでいっていた『龍の文明・太陽の文明』を読んでしまいました。ははぁ、これは『照葉樹林文化』系の展開形なのですな。

 読みやすく、おもしろい本ですが、いかにも新書らしく、ぱーっと流した感があるので、もうちょっとつっこんだ内容が読みたいなぁ、と思いました。参考文献は本文内に挙げられていて、巻末に一覧がないので、それがちょっと不便です。
 いちばんおもしろかったのは、なぜ西洋がアニミズムを否定するのか、というほんとに最後のところあたりかな。もちろん、そこまでの積み上げがあった上でのことなのですが。牧畜の民にとっておそろしいものは天候……なるほどなるほど。

 ただ、中国への危機感が露骨なのが、個人的には、こういう書籍に求めている姿勢ではないので、ちょっと読んでいて辟易しました。学問は学問として分離していてほしいというか……それもまた贅沢な話なのでしょうが。危機感自体は共感できるんですけど、もう少し筆をおさえてほしかったなぁ、と思うのです。
龍の文明・太陽の文明
著者名:安田喜憲
出版社:PHP研究所
出版年:2001.09
ISBN :4569617352
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2006年03月07日

読了メモ:創世記

 まえに『バベルの謎』(63870 感想)が面白い、と騒いでいたあたりから、旧約聖書ちゃんと読まないとなー……と思っていたので。読みました。バベルのあたりは、一瞬で終わるんですけどね。

 おもしろいのは、新しい土地に入って行くにあたり、やたらと妻を「妹です」と偽ることですか。なにもそんなに何回も嘘つかなくても、と思いました。そして毎回、相手にバレて責められます。

 そんな愉快な様式のくり返しに満ちた聖書ですが、読むこと自体はそんなに困難ではありません。なにしろ世界中の人が読んでるわけですし、そう読みづらいもののはずがないわけです。

 辻褄が合わなかったり、人名が多過ぎて混乱したりしますが、後者は神話によくある系図関連の部分なのでとくに聖書のみの問題ではないでしょう。でも前者は、ふつうの神話のような「ああ、まぁ神話だから理不尽でもオッケー?」とかたづけられる話ではなく、この部分は傾向からしてエロヒストの手になる文章、こっちはヤハウィスト、こっちは祭司資料……と、徹底的に分析されていることです。

 これをみると、世界各地の神話も、実はさまざまな「代表的編者」が何回か手を入れ直した結果、おのおのの信条に応じた情報の取捨選択がなされて、それをまとめて後世に伝えたところ、若干ゆかいな展開になった……なんてことがあったのかも、と考えてしまいます。
 口碑の担い手にもそれぞれ個性があって、ただただ完璧に覚えて次に送る人、覚えてるけど意味わからんのでウッカリ抜け落ちたり混乱がある人、はたまたつい調子こいて話を作っちゃう人、など、いろいろパターンがありそうですし。
旧約聖書 創世記
著者名:関根正雄
出版社:岩波書店
出版年:2003.05
ISBN :4003380118
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2006年01月25日

読了メモ:ギルガメシュ叙事詩

 まだメソポタミアもの読んでたのか! といわれそうですが、ハイ。読んでました。美容院で読み終えました。ギルガメシュとパーマ液の匂いがセットで記憶されてしまったかもしれません。

 先日、読了未満メモとした『筑摩世界文学大系 1 古代オリエント集』。前半のメソポタミアだけ読んだと書きましたが、その中でも実はギルガメシュは飛ばしていました。なぜなら、文庫で買ってあったから。つまり、この本です。

 叙事詩本編は、どうしても欠落部分が多くて「純粋にお話として」みると、うーん、という感じです。盛り上がるぞ、と思うシーンが、すぱーんと抜けちゃってたりしますし。まぁ古いものなので、いかんともしがたく。残っていて、しかも失われた言語なのに解読されているということの方を、スゴイと思うべきでしょう。

 本書を読んではじめて知ったのですが、洪水伝説発見者である大英博物館のジョージ・スミス。1872年にこれを発見して一躍名をあげたあと、オリエントで現地調査を重ねるも、過酷な気候に身体が耐えられず、1876年には客死してしまわれたそうで……。たった4年かー。無念だったことでしょうね。
ギルガメシュ叙事詩
著者名:矢島文夫
出版社:筑摩書房
出版年:1998.02
ISBN :4480084096
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2006年01月21日

読了メモ:ペルシア神話

 詳しくない部分を辿りながら埋めていこう作戦、ペルシア篇。詳しくなさ過ぎて、つらいです。

 過去に本で読んだりゲームで見かけたりしたカタカナ名前が頻々と顔を出すのですが、なにしろ脈絡なく断片的に見かけたものばかりなので、「あーこれ、ペルシアだったのか!」みたいな感じ。
 神話と信仰の概略が書かれていて、神話自体が多数おさめられているわけではないです。

 メソポタミアからのつながりでペルシアに行ったんですけど、これを読むと、インドとのつながりの方が濃いですねぇ。やっぱりアーリア人同士だし。デーヴァとアスラが逆転している件なども、興味深いです。
ペルシア神話
著者名:ジョンR.ヒネルズ
     井本英一
     奥西峻介
出版社:青土社
出版年:1993.10
ISBN :4791752724
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2005年12月22日

読了メモ:多神教と一神教

 ローマ帝国の社会史が専門らしい著者による、地中海世界を風靡した一神教世界へのシフト──それに先立つ多神教世界とは、いったいなんだったのか、についての概説と考察。
 岩波新書なので、初心者向けにとっつきやすく、テーマは興味深いものです。とはいえ、寝る前に読む本と位置づけてしまったので、例によってかなり長期間かかってしまいましたが……。
多神教と一神教
著者名:本村凌二
出版社:岩波書店
出版年:2005.09
ISBN :4004309670

 右脳左脳の話にはまだ懐疑的なところがあるので(読者としてのわたしが)、もうちょっと、いろんな理屈が欲しいかもしれません。
 でも、おもしろかったです。
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2005年12月14日

読了未満メモ:古代オリエント集前半

古代メソポタミアの神々』、『メソポタミア文明』と一緒に図書館で借りたものの、とうてい読みきれないまま返却期限が来てもう一回借り直し、そしてまた返却期限が迫っている本。後半にあって、かなりのボリュームを占めている「エジプト」はもう諦めることにしました。
 そういうわけで、読了未満メモです。
筑摩世界文学大系 1 古代オリエント集
著者名:杉勇
出版社:筑摩書房
出版年:2005.12
ISBN :4480206019

 今、シュメール→アッカド→ウガリットを読みはじめたところですが、ここまで時代が新しくなると(といってもまだ紀元前なんですけど……)、ずいぶん『聖書』のイメージに近いものがいろいろとあるなぁ。と思います。
 ただ、訳者のかたの解説に、ウガリット文字、文献の翻訳自体がいまひとつ確立されていない部分があり、各説入り乱れている状態なので……というような記載があるので、『聖書』を彷彿とさせるイメージは、諸説を唱えている学者さんたちの中にあるものなのかも、とも思わなくもなかったりします。
 もっとも、シュメール語を語ったシュメール人は、いわゆる「※※語族」のどこに入れたものやらというくらい、独立した言語(=孤立した文化)の持ち主だったわけで、その後継たるアッカドも当然、現代の我々から見たら異質な文化を保持していたでしょうけど、ウガリットまでくるとセム系民族だということがはっきりしているので、言葉のはしばしに、今に残る響きの断片が読み取れるような気がします。

 昨夜、「バアールとアナト」を読み終えましたが、ここに登場するアナト女神は、すごいです。
彼女は神モートを捕え
剣で切り裂き
ふるいでふるい分け
火で焼き
ひきうすでひき
野原にかれを ふり撒いた
鳥どもがその肉を食い
獣がそのかけられ 食いつくさぬように
肉が肉を呼ぶように

 そこまでしなくていいから。ていうか、兄であり、一応「いちばん強い神様」っぽかったバアールが負けちゃった相手を、一行でつかまえて次の行で殺し、七行使ってギッタギタに。……死の神モートの立場なし。そしてモートに負けたバアールは、さらに立場なし。アナト最強説を唱えたい気分です。

 この本、手に入らないなーと思っていたんですけど、いま、ほんつなのデータを見てびっくりです。2005年12月? 復刊したんだ!? オンデマンドかなぁ? でも、詳細ページには出版年は書かれていませんね。うーん。
 あとで調べてみなければ。

 ちなみに『古代メソポタミアの神々』は、あんまりいい本だったので、買ってしまいました……。どこに置こう。
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2005年12月10日

読了メモ:バビロン

 読んでいるとすぐ寝てしまうので、そう分厚い本でもないのに、かなり読了までに時間がかかってしまいました。バビロンというひとつの古代都市に焦点をあて、後世に残る強烈なイメージの源泉たる史実のバビロンを語る入門書。
バビロン
著者名:ベアトリス・アンドレ・サルヴィニ
出版社:白水社
出版年:2005.07
ISBN :4560508895

 おもしろいんですけど、無性に眠くなるので困りました。
 かなりこまかい部分まで書かれているのに「概説」という印象がのこるのが、おもしろいです。なんでかなぁ。

 四章構成なのですが、第三章の、ネブカドネツァル二世の時代を扱った部分が「いわゆるバビロン」のイメージの源泉となっているせいか、p.49-136と全体の半分以上を占めています。

 翻訳は今年の夏ですし、原著の刊行も2001年と比較的最近なので、最近の研究の成果を反映しつつ、コンパクトにまとめた一冊、という感じかと思います。
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2005年11月28日

読了メモ:古代メソポタミアの神々

 これも図書館で借りました。注釈が同一頁内にほどこされ、添えられている図版も多く、とても親切な本づくりになっています。
古代メソポタミアの神々
著者名:岡田明子
出版社:集英社
出版年:2000.12
ISBN :4087811808

 カバーの神像、かっこいいですね。

 直前に読了した『メソポタミア文明』にくらべると、発掘や文字の解読の過程といった「考古学する立場からの歴史」よりも、実際にその土地で信仰された神々の情報に比重を置いています。
 ギルガメシュ叙事詩や、『エヌマ・エリシュ』など主要な神話の梗概も載っています。

 古代メソポタミアについて熱心に「学びたい」という気もちがある人向けの、よくできた本だと思います。
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2005年11月27日

読了メモ:メソポタミア文明

 図書館で発見。創元社の〈知の発見双書〉レーベルは、「絵で読む世界文化史」を標榜するだけあって、画像が豊富。文字情報にはさして期待せず、ヴィジュアル・イメージを得るために借りてみたのですが、文章も案外読みごたえがありました。
 わたし自身の知識がまだまだ、というのもありそうですが。
メソポタミア文明
著者名:ジャン・ボッテロ
出版社:創元社
出版年:1994.12
ISBN :4422210939

 監修は、ギルガメッシュ叙事詩の翻訳などでつとに有名な碩学、矢島文夫氏。ところどころに、日本の読者の理解を助けるべく注釈が施されていて、なるほどな、と思わされました。
 楔形文字の翻訳過程が描かれている部分など、漢字とかなの関係にたとえての解説があるのです。アルファベットに馴染んだ欧米人にとっては、ひとつの文字が意味も音もあらわす、しかもさまざまな意味と音に対応する……という発想に至り、またそれを特定していくのは困難なことだっただろうな、と納得しました。

 巻末、現地の人夫たちに親愛と尊敬の情を示す学者の文章が断片的に掲載されていて、ずいぶんいい人だなぁと思ったら、アガサ・クリスティの夫だと判明。そういえばクリスティの夫君は考古学者でした……。
 クリスティの『メソポタミアの殺人』からも、遺跡を案内されるシーンの引用があり、これはどこまでアガサ本人の感想なのだろう、と詮索したくなってしまったり。
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2005年11月14日

読了メモ:バベルの謎

 わー。これ面白い。創世記にあらわれる「バベルの塔」の物語を、「特定の個人」が書いたものという観点から(そりゃ誰かが書いたには違いなかろうし)あらためて読み直し、その「ヤハウィスト」と仮称される誰かの思索の行方をたどる、一大「知のスペクタクル」←勝手に名付けました。いやだって創世記ってスペクタクルだし。
バベルの謎
著者名:長谷川三千子
出版社:中央公論新社
出版年:1996.02
ISBN :4120025357

 いやー、おもしろかったー。心の底からおもしろかった!
 ちなみに歴史的仮名遣いで書かれていますが、まったく読む障害にはなりませんでした。

 なぜ歴史的仮名づかひであるのか、についても記されてゐるが、これもまた興味深く読める。
 あくまで哲学する人だと思ひつつ巻末プロフィールを拝見したところ、やはり当然のやうに哲学の先生でした。
 なほ、この文章は「俄か仮名づかひ」をもって記されてゐるもので、厳密に正確な「其れ」を再現してゐるとは思われない。

 などという遊びはともかく。
 すこし前に読了した『アカシック大予言』と本書は、図書館で発見しました。オンライン書店で単語や著者などのキーワードで検索していると、どうしても「ジャンル本」を見過ごします。といって、カテゴリごとにだらだら本を眺めていくと、タイトルが多過ぎて、途中で挫折するわけで。
 だから、特定の調べごとに必要な本を発見するには、やはりたまには「きちんと並んでいる」リアル書店や図書館に行くことも有効だな、とあらためて感じました。
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2005年09月09日

妖精本

『チェンジリング』のおかげでケルトに詳しいと思われがちですが、実はあれを書くときに付け焼き刃で勉強し、今ではかなり忘れ果てています。だめだめです。
 ちなみに、そのときの参考書の大部分はケルト特集ページにまとめてありますが、あれから数年、今ではもっといろいろな本が手に入ります。
妖精のアイルランド
著者名:下楠 昌哉
出版社:平凡社
出版年:2005.08
ISBN :4582852866

 この本はおもしろそうなので、購入予定にいれておきます……おきますが、今月はもう本買い過ぎなので、いつ買うのか、それが問題だ。うううむむむむ。
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2005年09月02日

古事記注釈

 知人に室町末期の情勢(フロイスの『日本史』に記されていない部分)を解説してもらっているうちに、勢い余って二巻と三巻を注文してしまいましたが、ネット書店の「配送可能時期」が4〜6週間だったので、将軍足利義輝が憤死したところでお預けです。ううう。まぁそれはともかく。
 ダンセイニの短編集が今月出るらしいと聞いて、河出書房新社をまだブログロール設定していなかったことを思いだす。駄目じゃん。
 そういえば筑摩書房もまだブログロールに設定していない。
 あわてて設定しに行ったついでにタイトルを眺める……。だからいつ届くかわからないけど本注文したばっかりじゃないか!>自分

 でも眺める。
古事記注釈 第1巻
著者名:西郷 信綱
出版社:筑摩書房
出版年:2005.04
ISBN :448008911X

 あああ〜。これ欲しい〜。欲しいけどいつ読むんだ、そしてどこに置くんだ。一冊じゃ済まないですよこれは。

 著者の本は、たしか『古代人と夢』というのを読んだことがあるだけですが、これがものすんごく面白かったんですよ。面白かったんですが、その後とくに読むことなく現在に至る。
 くそぅ、本を読みきれぬ! ぜんぜん読みきれぬ〜。
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