読み返してみてあらためて、以前わたしが感心した『日本の古代語を探る』の解説を思いだしました。
曰く、「西郷さんの作品を読んでいるといつも、『この人はそこに降り立っている』、という感じを強く受ける(p.207)」……と。
まさに、降り立っているからこそなし得る洞察であり、解釈であるなぁと思います。
古代人にとっての「夢」は、現代人にとってのそれとはまったく違う――神話も同じです。距離が違う。日常性が違う。実感が違う。それを具体的に説き、納得させてくれる好著です。
またひとり、碩学と呼ばれるに値する大学者がこの世を去ってしまわれたことは、惜しんでも惜しみきれないけれど、今はただ、たくさんの著書を遺してくださったことに感謝します。
古代人と夢
著者名:西郷信綱(著)
出版社:平凡社
出版年:1993.06
ISBN :9784582760019
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