いや自分でもなにを書いているかわからなくなりつつありますが、よかったです。
死と再生はファンタジーがうまく扱えるネタの最たるものではないかと思います。それが個人にとどまらず、世界それ自体とつながるパターンが、実はわりと王道なんじゃないかなと。少なくともわたしの中で。
十数年前、望ましいファンタジーのひとつの姿として
「世界の痛みとその癒し」
である、と書いたことがあるのですが、この物語はまさにそれを体現したかのようなシリーズでした。
シリーズ開巻から一巻、二巻あたりまでは著者のデビュー作ということもあり、少々筆がすべってるかなぁと感じる部分もありましたが、通して読んでいくと、それがまた逆に物語世界に次第に奥行きが生まれ、実体が感じられるような効果を生んでいたかも、とも思います。
キャラクターの魅力だけでも、じゅうぶん読ませます。漫才道中っぷりは、半端ないです。
だから、セールス的にも問題ないんじゃないかなーと大人のわたしは思ったりするわけですが、逆にこういうタイプの小説って、和製の、ライトノベルの、ファンタジーには興味がないという人には、まったく読まれなかったりするわけです……それはもったいない。
ファンタジー好きには、ぜひお読みいただきたいシリーズです。
オペラ・アウローラ
著者名:栗原ちひろ(著)
出版社:角川書店
出版年:2008.01
ISBN :9784044514082
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