2008年01月28日

読了メモ:神秘の短剣(上)

 先日読み返した『黄金の羅針盤』の続編です。〈ライラの冒険〉は三部作で、これは第二部にあたります。ハードカバーは一部一冊、文庫は一部を上下巻に二分冊しての刊行となっています……が、現時点で在庫があまりないようで、あちこちで探してようやく発見。『黄金の羅針盤』だけは、どこでもドーンと積んであるんだけど。続刊の増刷タイミングをはかっているところなのでしょうか。

 ともあれ、ここからは再読ではなく初読となります。
 ライラの世界は「我々の世界とよく似ているけどちょっと違う」という設定でしたが、そのライラが我々の世界に来て、複雑な事情を抱えた少年と出会い、ふたりの運命がからみあう……というのが大雑把なストーリーです。
 ライラと違ってこの少年ウィルは実にいい子ですよ、と事前に本を読んだ人から教わっていたのですが、いい子っていうか……怖いよウィル! 目的意識が明確で、迷いがなさ過ぎるっていうか。必要とあらば、バッサバッサとすべてを切り捨てられるタイプですよね。この年齢でこの行動力と決断力。おそろし過ぎる。
 今回はライラの世界とウィルの(我々の)世界のほかにも、いくつかの世界が登場するようですが、どれも特異な設定でおもしろい! 設定勝ちタイプの作家さんなのかもな、という考えがチラと頭の隅を過りました。
 キャラクターを掘り下げてネチネチ描写するのではなく、ぱんぱんぱーん、と奇異なものを提示して考えさせるタイプというか。なんか説明になっているんだかなっていないんだか、ですけど。

 それにしても、このシリーズはユンギアン的な読みかたをしたいという衝動にかられますね。ダイモンの設定が良過ぎるんだよなぁ……。
神秘の短剣

著者名:フィリップ・プルマン(著)
大久保寛(訳)
出版社:新潮社
出版年:2004.02
ISBN :9784102024133

本家サイト感想文一覧 63870 フィリップ・プルマン
posted by うさぎ屋 at 12:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※半角英数字のみのコメントは書き込みができないようになっています。

この記事へのTrackBack URL

※半角英数字のみのトラックバックは受信されないようになっています。