ともあれ、ここからは再読ではなく初読となります。
ライラの世界は「我々の世界とよく似ているけどちょっと違う」という設定でしたが、そのライラが我々の世界に来て、複雑な事情を抱えた少年と出会い、ふたりの運命がからみあう……というのが大雑把なストーリーです。
ライラと違ってこの少年ウィルは実にいい子ですよ、と事前に本を読んだ人から教わっていたのですが、いい子っていうか……怖いよウィル! 目的意識が明確で、迷いがなさ過ぎるっていうか。必要とあらば、バッサバッサとすべてを切り捨てられるタイプですよね。この年齢でこの行動力と決断力。おそろし過ぎる。
今回はライラの世界とウィルの(我々の)世界のほかにも、いくつかの世界が登場するようですが、どれも特異な設定でおもしろい! 設定勝ちタイプの作家さんなのかもな、という考えがチラと頭の隅を過りました。
キャラクターを掘り下げてネチネチ描写するのではなく、ぱんぱんぱーん、と奇異なものを提示して考えさせるタイプというか。なんか説明になっているんだかなっていないんだか、ですけど。
それにしても、このシリーズはユンギアン的な読みかたをしたいという衝動にかられますね。ダイモンの設定が良過ぎるんだよなぁ……。
神秘の短剣
著者名:フィリップ・プルマン(著)
大久保寛(訳)
出版社:新潮社
出版年:2004.02
ISBN :9784102024133
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