というわけで、読みました。
冒頭の一文からもうびっくりです。
明るく元気な十八歳の少女、ナンシー・ドルーは、真新しいダークブルーのコンバーチブルのハンドルを握り、郊外の道を走っていた。
なんという効率的な! いきなり、読者は主人公が「明るく元気な十八歳の少女」であるとわかる仕掛けです。わかりやすい!
全編すべてこんな感じなのですが、この直接話法でドンドンドーン! な文体には「わかりやすい」「説明が短い」「すぐに話の核心に入る」以外にもメリットがあることに、気づかされます。
古びないんですよ。
あきらかに、あーだこーだこまかい描写がないせいでしょう。実はこの作品は、1930年のものだというのに、無理無理、ついていけないわという古さはありません。
ものすごくびっくりしました。
おそらく訳者のかたも訳語に気をつかっておいでなのでしょうが、それにしても、おどろきです。
さくさくっと読めて、ぱぱぱぱぱーっと解決してスッキリ爽快! になれる本です。安定してこのレベルなら、「ちょっと気散じにナンシーを読もうかしら」と思えるのではないでしょうか。
古時計の秘密
著者名:キャロリン・キーン(著)
渡辺庸子(訳)
出版社:東京創元社
出版年:2007.11
ISBN :9784488250034
