本書はジャンヌ・ダルク像の変遷を追うもので、ジャンヌ本人についての本ではない……と冒頭に断り書きがあり、ああまたやっちゃった、だからネット書店で思いつきで買うのやめようよ! と思ったのですが、結果的には、それは大丈夫でした。
つまり、ジャンヌがどう受けとめられているかを語るためには、彼女自身がどういう生涯を辿ったかをも説明せざるを得ず、著者はそこをおろそかにはしなかった、ということです。
著者としては、ジャンヌ本人については他にもっと著作があるので、そちらを見てくださいということなのでしょうが、ジャンヌ初心者にはこれでも十分、勉強になりました。
時代の移り変わりによるジャンヌ像の変遷、また人が「なにかの象徴として」ジャンヌを持ち出すこと、その例などが詳しく書かれていておもしろかったです。
やはりジャンヌ自身に興味はあるので、いずれ『処刑裁判』も読んでみたいです……「読んでみたい」程度の覚悟で読み通せる本かは、わかりませんけど。
ジャンヌ・ダルク
著者名:高山一彦(著)
出版社:岩波書店
出版年:2005.09
ISBN :9784004309680
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