すっごいなー、というのが、いちばん正直で、端的な感想です。
ファンタジーですが、それ以上に歴史小説です。群像劇です。
なにがいいたいかというと、これはなによりもまず、純粋に「おもしろい小説」です。
と同時に、ファンタジー・マニアにも魅力ある物語なんですよ。
序盤はとくにファンタジー色が薄く(過去の感想でもなんども言及していますが)、「そういう設定があるというだけで、神々は世界にかかわらないか、あるいはそこに生きる人々の信仰のなかにあるだけ」なのかと思っていました。
ところが中盤を過ぎたあたりからかなり「神」の占めるウェイトが高くなり、しかしそれでもまだ、あくまで「神というのは運命の象徴」程度かなぁと思わなくもなかったのですが、シリーズ終盤は完全に「神は神」でした。
たしかに運命の象徴でもありますが、やはり神は神、としかいいようがないです。
シリーズあわせるとかなりの冊数で、今から読むのは大変かもしれませんが、逆に「今すぐ買い集めないと手に入れるのは時々刻々と難しくなっていく」とも思えるので、まだお読みになっていないかたは、今! すぐ! 一巻の『帝国の娘(前篇)』からどうぞ。
エドが幸せになるかどうか(笑)、ハラハラできること請け合いです。
流血女神伝喪の女王 8
著者名:須賀しのぶ(著)
出版社:集英社
出版年:2007.11
ISBN :9784086010900
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指輪物語のように、ある時代の終わりを個人の業績を通して描いた物語なのでしょうね。
そしてたしかに力技だったと思います――必要にして最小限の描写は入ってますけど、いかにも「これ一冊で畳むぜ!」って「畳むための一冊」だったというか。なんかうまく説明できませんけど。