たぶん、その名前をはじめて「認識した」のは、大阪で開かれた『花博』の会場でしょう。高山に咲く青いケシを出展していたのがブータン王国で、国王からのメッセージが書かれたパネルを読んで、なんだかすごく感心したことを覚えています……肝心の感心した文章の内容をすっかり忘れているのは、いかにも自分仕様。
という感じに、気になるブータンの民話の本をみかけたので、読んでみました。
かなり、おもしろかったです。
昔話の類型を、はずしてくるんですよ。
たとえば、「○○してはいけませんよ」というお話は、ふつう、かならず主人公がその禁を破って、その結果不幸せになる(あるいはその不幸せ状態から脱するために試練を受ける)という展開になるわけですが、……そうならないんですよ!
びっくりしました。
あと、「王様の耳はロバの耳」の話や、これは「ヘンゼルとグレーテル」の変形だろうって話が入っていたりして、そのへんも興味深いです。ちぎったパンじゃなくて、道ばたに盛った米をたどっていくんですけど……米を盛るのか!
ブータンの民話
著者名:クスム・クマリ・カプール(編著)
林祥子(訳)
出版社:恒文社
出版年:1997.05
ISBN :9784770409331
データ確認していて気がついたのですが、編著者名の表記に揺れが。本文の、訳者あとがきやおくづけは「クスム」なのに、本のカバー(二か所)は「クムス」なんですよ。これ、カバーのミスでしょうねぇ……ほんつなのデータでも「クスム」ですし、おくづけの原著表記でも「Kusumu」だからなぁ。
本家サイト感想文一覧
