という長い前振りで、読みはじめました。
うは、おもしろ!
主人公は「もうじき13歳」の少年。七番目の息子の七番目の息子で、やや風変わりな母から生まれた少年は、「魔使い」のもとに弟子入りすることになります。「魔使い」とは、人に害をなすボガート(妖精のたぐい)や、魔女を無力化させる仕事を担っています。が、その関わるものがまがまがしいため、人には忌み嫌われる存在。
話のテンポは軽快ですが、無理もそつもない進みかたで、読んでいて飽きさせません。
いつも疲れ切った(しかも完璧主義者の)師匠も、どこか謎めいたところのある少年の母も、素敵なキャラクターたちですが、なんといっても魔使いの家のボガート! 家にも来て欲しい!
あとは、やっぱり「先のとがった靴をはいた」少女アリスでしょうか。少年が抱くに違いない「少女」一般への印象――意味不明なエキセントリックさ、と言うと言葉が悪過ぎるかもしれないけど、まあたぶんそう――を凝縮したキャラクター。偉そうでいて、たよりなさも感じさせる不思議なバランスが、こう、いいですね。
ふんだんに添えられた佐竹さんの挿絵も、とても雰囲気に合っていると思います。
魔使いの弟子
著者名:ジョゼフ・ディレイニー(著)
金原瑞人(訳)
田中亜希子(訳)
出版社:東京創元社
出版年:2007.03
ISBN :9784488019525
本家サイト感想文一覧

・ホビットの冒険
・ふるさとは、夏
・小人のミニピン物語
・ミオよ、わたしのミオ
・雨ニモマケチャウカモシレナイ
少年を助けてくれた兄弟子の行動には、思わず涙が出ました。
お母さんがすごく謎めいていて、今後の展開が楽しみです。
「ミオよ、わたしのミオ」ですか。これは私の娘(もう大人)が、「はるかな国の兄弟」とともにすごく気に入っている本です。
ですが、私は彼女が子供の頃、これは子供には読ませたくないと思い、2冊の存在は秘密にしてました。だから彼女が読んだのは大人になってからです。
なんというか、ある意味すごく怖い本だと思います。
『ミオよ、わたしのミオ』と『はるかな国の兄弟』が怖い本だというご意見、わかります! すごくわかります。
子どもがなにか他に読む本ないのと訊いてきたとき、ほかに、むずかしい漢字にルビがふってある本がみつからなかったので渡してしまいましたが、すごくおもしろかったと言われたときに、ちょっと複雑な感じがしました。
もちろん、自分が好きな本だからこそ持っていたわけで、読んで気に言ってくれるのは嬉しいのです。
けれども、これが心に染みるということは、これからの人生、生きていくのがつらいことも多いんじゃないかなぁ、と思ってしまったのです……。
芝田勝茂が二冊もあるー。
残りの芝田勝茂では「夜の子どもたち」なんかいいかもですねー。終わり、暗いけど……。
ハードカバーをできるだけ持たないようにしているせいで、もう渡すネタが尽きそうです。