そう、「もったいない」と思えるほど、ディテールに凝った作品です。なんとなくどこかで聞き覚え(読み覚え?)があるな、という名称が、さらっと出てきては消えていきます。周到にリサーチし尽くして書いたんだろうなあ、と思わされる、そのさりげない情報量こそが、本書の魅力の根幹をなしているのだろうな、と思いました。
あるいは、そうやってさらりと見えたものから、どこまでを知り、考えることができるか。
それこそが、形見函の世界です。
戯画的なキャラクターの描きぶりになにか覚えがあるなと思っていたのですが、解説を読んで、ああそうか、と思いました。ディケンズだ!
驚異の発明家の形見函 下
著者名:アレン・カーズワイル(著)
大島豊(訳)
出版社:東京創元社
出版年:2007.06
ISBN :9784488519032
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