2007年04月25日

読了メモ:詩経

 ちょっと確認したいことがあったので、買ってしまいました。学術文庫なのでお高めですが、それでも文庫サイズで入手しやすく売ってくれる講談社学術文庫はエライといつも思っています。部数どれくらい出してるんだろうなぁ……。

 この文庫版『詩経』の前身となったのは、日本評論社の東洋思想叢書版『詩経』だそうで、それの刊行が昭和十八年。「すでに戦争末期に入り、用紙も不足しており」との序をみれば、そうした中での学業・研究の継続がいかに困難であったかが偲ばれます。

 そんなわけで、学説的にはもっと最新のものが、いくらでもあるのだとは思います。まえに読んだ白川静氏の『詩経』だって、なんぼか新しいはず。
 63870 白川静『詩経 中国の古代歌謡』の感想

 おもしろいのは、本書の訳文。詩経の原文からすれば読み下し文や、そこから平易な日本語への訳がおこなわれるかと思いきや、これが「五、七」などの日本語っぽい調子でととのえられているのですね。
咲いたむくげの華のよな
可愛い娘と合乗りで
ゆけばゆらゆら佩玉(たま)かざり
きれいな姜(ジアン)の姉むすめ
ほんにきれいでみやびてる
(p.17)

 ……と、こんな具合。たしかに姜に「ジアン」とルビをふるあたりが日本語ではないなと思う程度で、それがなければ、元が漢文とは誰も思わないのでは。

 おかげですいすい読めて、楽しい読書でした。
詩経

著者名:目加田誠(著)
出版社:講談社
出版年:1991.01
ISBN :9784061589537

本家サイト感想文一覧 63870 目加田誠
posted by うさぎ屋 at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史
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