ハードカバーで出版されたときに入手しそこなっていたので、文庫化されたのは望外の喜びでした。
わたしから見ると「妖精」というのはきわめて「異教」的なものに思えるのですが、それが書き手(及び当時の読み手)には違和感なくキリスト教的世界観に受け入れられていたらしい、というのが面白いですよね。アダムとイヴの娘たるユーナ姫(比喩的な意味ではなく、ほんとうに「あの」アダムと「あの」イヴの娘として描かれているのです)が、なぜ妖精の宮廷に助力を求めるのか、と最初はびっくりしたのですが、そういうものみたいですよ。
きっと「妖精」という言葉が喚起すべきイメージが、わたしが抱いているものとは、ぜんぜん違うんだろうなぁ……。
さまざまな古典からの本歌取り的な部分も多いようで、『狂えるオルランド』や『アエネイス』も読まなきゃなぁ、と思いました。うーん、読まなきゃいけない本か、山盛りです。
妖精の女王 1
著者名:エドマンド・スペンサー(著)
和田勇一(訳)
福田昇八(訳)
出版社:筑摩書房
出版年:2005.04
ISBN :4480420711
