2006年10月05日

読了メモ:移動都市

 冒頭をちらっと読んで、これは面白そう! と思ったので外出に持って行きました。はじめて降りる駅、乗り換え三回、どう考えても気をつけてなきゃいけないのに、どっぷり本に入りこんじゃったほど面白かった! うまく目的地に辿り着けたのは運がよかったとしか思えない……。

 キャタピラで疾走する重層都市の描写が、それだけでもう買い!(もらっちゃったけど)というくらい、胸躍る感じです。主役は少年ですが、準主役を張るのはふたりの――育ちも立場も違う少女たち。
 少年は典型的な「巻きこまれ型」主人公です。自分がしてきたことを問い、これからすべきことを問い、真摯に考えつつも、考えるだけで立ち止まってしまわない姿勢に好感が持てます。
 少女のひとりは上層のお嬢さまで英雄の娘、もうひとりは醜い傷痕をもつアウトロー、対称的なふたりですが、どちらも魅力的です。
 著者がイラストレーター出身のせいか、絵が浮かんでくるような文章で、場面場面が印象的なのも良かった。

 ものすごく面白かったんですけど、ただ……ものすごい勢いで人が死にました。ちょっとビビるほどです。
 でもほんとに面白かった。ワクワクしてハラハラして、ドキドキしましたよ。続編があるそうなので、ぜひ読みたいです!
移動都市

著者名:フィリップ・リーヴ(著)
安野玲(訳)
出版社:東京創元社
出版年:2006.09
ISBN :4488723012
posted by うさぎ屋 at 22:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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