ギョロ目で猿のように手の長い悪童、まさに子供の心のまま育ってしまった軍事の天才、ベルトラン・デュ・ゲクランを主人公に据えた歴史小説です。
すんごく面白いんですが、この著者の作品のすべてに感じるように、女性像がわたしの好みに合いません。それさえなければなぁ……。でも、それこそ「好きずき」ってものでしょうね。
男性キャラは哀しみもおかしみも、強さも脆さも含めて、非常によく、だからこそ「女性が……」とブツブツ文句をつけながらも、文庫化されるといそいそと買ってしまうわけですね。はい。
積んだのは、たぶんそのせいだと思いますけど、読むとやはり、面白い。とにかく面白い。
ちなみに、わたくしのタイプはベルトランの脇でやたらと気苦労する修道士のエマヌエルです。なんかでも理想のダーリンというよりは、自分がこの場に居合わせたらこのタイプで、しかしここまでは忍耐強くないな、っていうか……。
上下巻ともに、かなりの分厚さです。下巻もじっくり読みたいと思います。
双頭の鷲 上巻
著者名:佐藤賢一(著)
出版社:新潮社
出版年:2001.06
ISBN :4101125317

うわあ、なつかしい。これ、中学のころ読んでガツンとやられたんですよ〜。読書における潔癖症を崩し始めて、ドロドロ、グログロにはまり始めたきっかけだったように思います。最初の黒王子のシーンでメロメロになり(「神なぞ畏れぬ!」だっけか)、下巻の媚薬のシーンで脳みそ溶けました(^^;)。私もエマヌエルですね。ベルトランの強烈な性格も眩しいのですが。
最近の佐藤さんの作品はどうもますます「女性像が・・・」という感想が強く残っちゃいます。でも買っちゃうのはこの本の時のわくわく感をもう一度出会いたいからなんだろうなぁ。
>かがみさん
中学生のときにこれですか! すごい衝撃だったんじゃないですか? 若いころの本との出会いは、また格別なものですよね。
>かなのさん
あ、やはり「女性像が……」と感じられましたか〜。それさえ感じなければ、と思ってしまうので、残念です。