手に取ってですね、冒頭に目を通してびっくりです。
な、なんか自分が書きそうな設定……。や、不遜と思われてもしかたないですが、拙作の作風(それも、前世紀末あたりによく書いてたようなの。今はどれも流通していないので……えーと、強いていえば現在、サイト上で同系列の「仮面祭」という短編をお読みいただけます)をご存じのかたには、うなずいていただけると思います。だって、年に一度の語り部の祭りに、仮面をつけた語り部たちが島主の館に集い、終夜、語りつづけるって設定ですよ。
それで、ちょっとビビリました。
つまり、自分が書きたい世界と近いということは、ものすんごく入れこんで読んだ挙げ句、ああ駄目だ絶対かなわない……で、どん底な気分になるか、「ケッ」ってなるか、どちらか極端な結果を招きがちなので。
で、これはどちらかというと、どちらでもなく。強いていえば前者でした。
ものすごくうまいです。イヤな新人さんだな〜、と思うくらいお上手。とくに、新人がこんなに破綻のない話を書いていいのか! と文句をつけたくなるくらい、勢いよりも熟練の手腕で読ませます……と思ったら、あとがきによれば、投稿歴がかなり長くていらっしゃるんですね。なるほど。納得。
次回作のご予定もまた「わー、自分が考えつきそうな!」だったので、悶絶です。
正直、勘弁してくれ。
なんて馬鹿話はおいといて、根っこはエスエフ(というか、論理立ててほぼ大枠の説明ができる筋道を通す)発想のかただと思うので、本質は、実はすごく遠いですね。おもしろいなぁ。
いやほんと、すごい新人さんです。感心しました。
煌夜祭 著者名:多崎礼(著)
出版社:中央公論新社
出版年:2006.07
ISBN :4125009481

そ、そうか……似てましたか……気づかなかった……ファン失格……(^_^;)。
なんかこう、安心して読めて、新人らしくはないけれどいい作風だと思います。次回作も楽しみですね。
すごく安定感のある作品なので、自分の書くものより安心して読めます(笑) お上手ですよ〜。ほんと、うまい! と舌を巻くしかないです。
次回作、わたしもとっても楽しみです。