どうでもいいことで、失礼しました。
佐々木さんの御本はいつもそうなのですが、今回もグロ全開です。クライヴ・バーカーとか喜んで読む人にはおすすめします。悪夢的状況の連続です。なんといっても、幻視力の凄さ! が、この作者さんの特徴だと思います。
弱点は、全体を通貫するストーリーの流れが、ちょっと弱いところかなぁ……。個々の残虐シーンがもの凄いだけに、そっちに印象が引っ張られてしまうせいかも。
わたしが編集者なら、この人には幻視的なおもむきの強い連作短編を書いてもらいます。共通のキーワードとか、キャラクターとかで引っ張る程度の関連性はあるけれども、全体として辻褄が合うとか、流れがあるとかよりも、個々の短編の「不思議度」を優先させるような。
そしてわたしが版元なら、それをちょっといい装丁で出します。なんて、さらにどうでもいい妄想でした……。ううう。
前半のキャラクターのかけあいなんか、非常に個性が出ていて、辛辣で、軽妙で、微笑ましくて、すごく好きなんですけど。でもこの本、かれらと同じ年代の子が読んだら、本気で怖いと思いますよ。夜中にトイレ行けなくなる級。
今回のイヤキャラ度ナンバー・ワンは、『お習字さん』(仮名)かなぁ……。痛いって、それ。絶対。
ラストヘブン 著者名:佐々木禎子(著)
出版社:徳間書店
出版年:2006.07
ISBN :4198507090
