ずーっと昔、ベテラン作家さんから、「ノベルスで売れるのは「復讐もの」、家族だの恋人だのを殺されて孤独になった男がひたすら復讐という正義を掲げて悪いやつをやっつけるの。これ最強。(要約)」というお話をうかがったことがあるのですが、なんとなく、そのことを思いだしました。
そういえば、ライトノベルのレーベルから出ているものにも(とくに男の子向けのレーベルには)、けっこう「復讐もの」って多いかも?
しかしこれは、まず妹を失い、ついで両親もばたばたと消されて孤独になった少年が、じゃあ復讐に身を任せるかというと、そんな単純ではないのでした。かなり捻られています。その捻り具合が、なかなかおもしろいわけです。
それだけに重い話で、爽快感とかは低めかな? って感じですね。
ちょっと、キャラクターが固いかなぁ、と思うのですけど、それもこの作品だからなのかな。固いっていうか……なんだろう、すごくこう、一本気というか、一途というか、ベクトルがまっすぐで一方向でわかりやすいというか……。説明しているうちに、自分でもワケわかんなくなってきました。ううう。
ブレスレス・ハンター 1 著者名:葛西伸哉(著)
出版社:ホビージャパン
出版年:2006.07
ISBN :4894254352

なにしろ主人公が迷うだけならまだしも周囲に流されっぱなしで何がしたいんじゃーって感じなのと、魅力的なヒロインがいないってとこで私の地雷ふたつ踏んでますし。ストーリーのためにキャラクターを配置した観がありありで気持ち悪い。
それでもこのヘタレな主人公が何をどう決断するのかなーとか興味がわかないこともないんですけど、ねぇ。苦行ではあります。
作者のやってみようという姿勢は評価しますがそれと話が好みかどうかは別問題なのでね。(やりようが少々あざといくらいわかりやすいのもちょっとイヤ)
趣味があえば面白いと思うひともいると思うんですけど。
そのぶん、わかりやすくなっているわけですから、若年齢層の読者に配慮した結果なのかもしれません。
まあ、合わない人には合わないですよね。……ってなことをいいはじめると、どんな作品もそうなんですけどね。