ミソサザイ(作中では漢字)の少女メイウェルの視点がメイン。アーサー王の少年時代の描写等はなく、宮廷はもう確立していて、ギネヴィアもがっちり王妃様。アーサー王の姉たちが、それぞれの夫である王や親族らとともにキャメロットを訪れるところから、物語は始まります。
で、メイウェルが騎士ユウェインにほのかな慕情を抱いているのですが、これがね! 萌え!(←なにっ!?)
シャーロットの乙女ことエレイン姫の位置づけも面白いし(そう来たか! みたいな)、モードレットの意外な「いい少年」っぷりにも惹かれますが、特定キャラに感情移入して読む性質のあるわたしとしては、つい、メイウェルと一緒に「ユウェイン様……(ぽっ)」となってしまいます。
トシが違うとかいう話は忘れます。もちろんです。基本中の基本ですよ!
今までに読んだアーサリアン・ファンタジーというと、だいたいアーサー王やランスロットに焦点が合っていたものですが、今回はその「大きな物語の流れ」に巻きこまれる人々の苦悩をすくいあげ、繊細に描写していて、まったく新しいものを読んでいる心地にさせられます。
でも、物語がどうなっていくかは、知ってるわけで。これは読み味がおもしろいなぁ。
アーサー王伝説をほとんど知らない人が読むと、どう感じるのかな。
アーサー王宮廷物語 1 著者名:ひかわ玲子
出版社:筑摩書房
出版年:2006.02
ISBN :4480804013
