冒頭、コミケ(晴海で開催されていた時代)に行くシーンがあり、それだけは知っていて、ほかどんな話なのかまったく情報なしに読んだのですが、最後でズドーンと落とされて、びっくりしました。
なにか、長い夢をみていたような(べつに『夢オチ』ではないのですが)作品でした。
この小説に登場した埋め立て地は、今はすっかり開発されきっているのだろうと思うと、それもまた感慨深いです。このへんは、発表から時代を経て読んだからこそ、の感想なわけですが。
解説がネタバレなのは、まぁ文芸文庫だし諦めてもいいんですが、ほかの作品まで、結末についてばっちりガッチリ書かなくてもいいんじゃないかと思いました。『抱擁』も読んでみたいんですけど、ちょっとほとぼりが冷めてからでないと、どうやらラストシーンらしい文章が引用されているので……。ううう。
夢の島 著者名:日野啓三
出版社:講談社
出版年:1988.05
ISBN :4061960164
