有里さんの MM/本のメモで知った動画。
これすごいですね。
もとはお客さんの誘導担当として配置された人が、とうてい手がまわりきらないほど迷路化した駅の案内のために、はじめは独断で開始。駅担当者の許可を得て、その後は注文を受けて……ガムテープでレタリングしてます。この文字が独特の味わいをもち、また高いクオリティだったため、地味に注目を集めてインタビューを受けることになった、というお話です。
少しでも見やすく、読みやすく、見る人がわかりやすくと考えつつ、自分のこだわりと駅担当者のこだわりをすり合わせての作業だったようで、もう「標識職人」という感じです。
インタビュー中で佐藤さんがくり返し言及しているように、JRにはJRの標識用の定められた書体があるわけですが、それとは揃えなくていい、と担当者がいっているのも、すごいと思います。
あの書体が悪いわけではないんです。でも、工事中で、いかにも不安な雰囲気をまとった仮設の壁や床には、あのすっきりと細身の書体より、ガムテープで太く描かれたゴシック体の方が似合うと思います、わたしも。
で、これを見て真っ先に思い出したのが、先日【フォントブログ】経由で読んだばかりの【PING MAP】の記事。
もし日本に行ったとしたら、そこら中に、何百万ものプロではないレタリング作品を見るはずですよ。でも、そこには懸命に善意を込めた跡が見え隠れします。だから、大好きでもあるんですね。
まさにコレ! コレだー! って思いました。
間に合わせの、ただ「書いてあればよい」という文字じゃないから。伝えたい、伝えなきゃならないという意識があっての、文字ですから。
プロ中のプロともいえる人の口から、こういった「プロではないレタリング作品」への愛情がこもった言葉が出てくるところも、いいなぁ、と思います。
このインタビューもとてもおもしろいのですが、ちょっと誤字が多いのが、もったいないですね。
