2006年03月02日

読了メモ:五十嵐文男の華麗なるフィギュアスケート

 あからさまに、トリノ・オリンピックの余波なんですが。そこで荒川静香DVDとかに走らない自分のひねくれ加減がカワイイと思います。
 いや、久しぶりに五十嵐さんの解説をしみじみ聞いたのですが、やっぱりいいですよ。このかたの解説は。
 もともと、現役時代もわりと好きなスケーターさんだったこともあり、ふだんの解説への感謝もこめて、この本買おうかなあ、と思って買ってみました。買ってから気がついたのですが、著者のお名前もなにか記憶にひっかかるなぁ、考えること暫し。ひょっとして、と思いあたって検索してみたら、やっぱり!どこかで誰かか見ていてくれる 日本一の斬られ役福本清三』の人でした! あの本も、すごく良かった。
(2006-03-10追記:あらっ。違いますよ! なんで勘違いしたんだろう。確認したのに間違ってるとは、これ如何に)

 そしてこの本も、半分は「ご祝儀」のつもりで買ったのですが。これ。いやー。すごくいいですよ!
 五十嵐さんが本文中で「この本を自伝にするつもりはない」とおっしゃっているように、自伝というスタンスではなく、あくまで五十嵐文男というスケーターが見たフィギュアスケートの世界を描いているのですが、なにしろ専門性の高い現場のこと、目から鱗の知らなかった事実がボロボロと。
 メイキャップ用品とスパンコールの衣装が入った鞄を税関で開けられると気恥ずかしいとか、地元の選手にあらかじめ遊べるスポットを聞いておいて、みんなで声をかけあって試合のあとで遊びに行くなどという、誰とは限らない選手たちの日常を伺わせる話もあれば、五十嵐さん自身の逸話――たとえば、スケート靴をゴミ箱に放り込んで引退を決意した話など話題の幅も広く、とても楽しめたし、選手たちに少しだけ近づけたような気がしました。

 ちょっと微笑ましかったのは、ロビン・カズンズと五十嵐さんが相性がよくなかったこと、とか(笑) なるほど! なんか納得しました。逆に、スコット・ハミルトン(我が最愛の男子スケーター。今のところ)とは仲が良かったとか、とくにジャッジ9人のうち5人がハミルトンを一位にし、4人が五十嵐さんを一位にしたときに、ハミルトンが「君は凄かった、ぼくの負けだほんとうは」と言いに来たところなんか、ああ、やっぱりほんとにそういう人だったんだ〜、と、ただスケーティングだけを見て漠然と抱いていた印象が間違っていなかったように思えて、嬉しかったです。

 出版された時期がちょっと前なので、現役でばんばん活躍しているスケーターの名前はあまり出てきませんし、イナバウアーという言葉すら登場しません(笑)が、それでもプルシェンコ(若い!!!)はカラー写真で載ってるし、故障のためオリンピックに出場しそびれたクワンの話にもかなりの紙数をさいています。伝説的なスケーターたちの滑りについてのコメントも豊富で、これは買ってよかった読んでよかったフィギュアスケート愛好者のみなさんにオススメしたい! という一冊でした。
五十嵐文男の華麗なるフィギュアスケート
著者名:白石和己
出版社:新書館
出版年:1998.10
ISBN :4403320090
posted by うさぎ屋 at 23:18| Comment(0) | TrackBack(1) | その他の本
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03/02 五十嵐文男の華麗なるフィギュアスケート
Excerpt: かつての名選手、今は名解説者である五十嵐文男が語る、選手たちの世界とは?
Weblog: ■うさぎ屋本舗|Yufuko Senowo Web Site
Tracked: 2006-03-10 05:53