なつかしいのですが、いま見ると、ものすごく文章が……。
でも、いま直してもどうせまた何年かしたら「ギャァー(気絶)」となるように思うので、ここはひとつ我慢の子で。
この短編が雑誌に載った経緯は、非常にふざけたものです。当時ファンタジー・バブル末期で、出足の遅かった各社がファンタジーの書き手を探していました。
姉(漫画家)の仕事場に電話がきました。
編集「今度さぁ、俺、小説やることになったんだけど、なんか書かない?」
姉「妹が書きますよ。電話変わります」
編集「今度さぁ(以下同文)」
わたし「えっ。いいんですか」
編集「書いてよ」
わたし「じゃあ、見本にですね、ニフティのSFファンタジー・フォーラムのライブラリに「仮面祭」という短編があるので、読んでみていただけますか」
で、雑誌掲載です。それまでさんざん新人賞に落選したり、編集者に見てもらっても首をひねられたりしていたのは、なんだったんだろー? という感じでした。
運だけでデビューしちゃったので、なにかこう、地道な努力とかそういうものを否定された気がして。
嬉しかったのですが、釈然としないなぁ、とも思いました。
とはいえ、「デビューするための活動」(=新人賞への応募、編集部への持ちこみなど)をやめただけで、小説を書くこと自体はやめていなかったからこそ、「では見本を見てください」と原稿を提示できたわけですから。
とりあえず書きつづけてればいいかなー、という感覚は、このへんから来ているのかもしれません。
ちなみに「仮面祭」は同タイトルの短編集として上梓されましたが、版元品切れで、現在は入手困難となっております(お約束)
仮面祭 著者名:妹尾ゆふ子
出版社:白泉社
出版年:1993.01
ISBN :459286056X
