題名からはわかりづらいですが、都市の誕生についての概説ではなく、ウルク期とそれ以前の古代メソポタミアを例にとって、都市とはなにか、この地域に都市が誕生したのはいつか、なぜか……といった考察をしていく専門書です。
都市誕生の考古学 著者名:小泉龍人
出版社:同成社
出版年:2001.11
ISBN :4886212328
入門者向けではありませんので、理解できたとはいえませんが、いろいろおもしろかったです。
墓が画一的で副葬品にも差がなければ、階級格差が生まれていないということだというのは、いわれてみれば当たり前なんですが……いわれないと気がつきません。墓でどれだけのことがわかるか、というのを、すごく学びました。
あとは、都市を囲む壁があったとしても、それがかならずしも軍事目的の防壁とはいえないとか。厚みや(容易に突き崩せるようでは意味がない)、見張り台の有無(壁の内側に住んでいる人に外が見えなければ奇襲されてしまう)、武器庫の有無など、ほかにチェックポイントがあるわけですよ。これも「なるほどー!」と思いました。
学んだ学んだー。
学んでも、使いどころがないような気もするんですが。まあ、よいではないですか。
なにが、どんな役に立つか、わかりませんからね。そして、実生活の役に立つばかりが善きものというわけでもないのです。たぶん。
