わたし自身の知識がまだまだ、というのもありそうですが。
メソポタミア文明 著者名:ジャン・ボッテロ
出版社:創元社
出版年:1994.12
ISBN :4422210939
監修は、ギルガメッシュ叙事詩の翻訳などでつとに有名な碩学、矢島文夫氏。ところどころに、日本の読者の理解を助けるべく注釈が施されていて、なるほどな、と思わされました。
楔形文字の翻訳過程が描かれている部分など、漢字とかなの関係にたとえての解説があるのです。アルファベットに馴染んだ欧米人にとっては、ひとつの文字が意味も音もあらわす、しかもさまざまな意味と音に対応する……という発想に至り、またそれを特定していくのは困難なことだっただろうな、と納得しました。
巻末、現地の人夫たちに親愛と尊敬の情を示す学者の文章が断片的に掲載されていて、ずいぶんいい人だなぁと思ったら、アガサ・クリスティの夫だと判明。そういえばクリスティの夫君は考古学者でした……。
クリスティの『メソポタミアの殺人』からも、遺跡を案内されるシーンの引用があり、これはどこまでアガサ本人の感想なのだろう、と詮索したくなってしまったり。
