円環少女 1 著者名:長谷 敏司
出版社:角川書店
出版年:2005.09
ISBN :4044267030
『楽園』の次の本はまだ読んでないのですが、これは積読淵の底に沈む前になんとか間に合いました。ぜぇぜぇ。
とてもおもしろかったですが、のっけから説明説明説明説明! でおどろきました。
男の子向けのレーベルの作品だからできることかもしれないなー、などとも思いました。男の子って、バトルの設定考えるの好きだけど、女の子はそういうの、どうでもいい人が多いもんね? わりと。
少女向けレーベルで書き出しからここまで説明をつづける作品は、あまりないのではないでしょうか。
たとえば、最近何度も話題にあげて恐縮ですが、『霧の日にはラノンが視える』と比べると、
「魔法に満ちた異界から追放された人々が、それでも魔法を使うことが一応はできる……しかしこの地上は地獄のようなものだ」という設定の基本的な部分が、かなり似通っているのです。
にもかかわらず、ああ、共通点があるなと気づくのにも時間がかかるほど、説明っぷりとか詰めかたとかの差異は際立っています。話自体がもともとぜんぜん違うので、そのへんは比べようもないですが。
少女向けと少年向けのあいだに横たわる歴然とした差のようなものに、なんとなく思いを馳せてしまいました。
関係ありませんが、わたしは断然メイゼル派。きずなに負けるな! あと寒川委員長が好きです。かわいいなぁ。

>少年向けと少女向けの設定説明の方針の違い
そうですね〜それはあるかも知れません。男の子の方が「理屈や作り込み部分を読むのが好き率」が高いような気がします。女の子は興味を持つ人もいるけれど、飛ばし読み派も多いような気が。
私も設定作ること自体は大好きで、ラノンの設定も何ページも作りました。(うちの掲示板にネタバレ文字でちょこっと書いた妖素と奇瑞の関係とか、魔法に使う時に活動する脳の部分とか、妖精の進化とか)でも使わなかったんです。ページ数の問題もあったので、その分を食べ物とか日常描写の方に余分に割いた方が良いような気がして。妹尾さんはどうですか。
> 妹尾さんはどうですか。
どうでしょう。設定を作るのは好きといえば好きなんですが、本文を書きながらなので……。無計画なのです! 威張っていうことではありませんが!
先に設定ががっちりできてしまうと、却って「小説として」完成に至らないことが多いです。どうしても完成形に至らず頓挫した話が、今までに二つありますが、双方とも「まずよく設定を考えて」書こうとしたんですよね。思ってみれば。
むしろ、大雑把に「おはなし」があって、それを書いていく仮定で辻褄を合わせるように設定を詰めていくのが向いてるのだと思います。なので、書きながらすごい勢いで説明がはじまり、ひと通り書いて自分が納得したら、そこは(話の流れが滞るくらい設定の説明がガーッと自分の中から流れ出てくることが多いので)バッサリ削除。という感じです。
あー、してみるとやっぱり、設定の説明は優先順位が低いんですね。あと、この書きかただと、今回感心したように、冒頭から説明を畳み掛けることができませんねー。自分にできないことだから、よけいに印象深かったのかも?
それにしても読み返すと、感想文は崩壊してるなぁ。日本語としてどうよ! って感じです。文章いじった挙げ句、崩壊しちゃったんですな。とほほー。まぁ諦めます。