2005年08月24日

ライトノベルという呼称の発生について

 前の記事のつづきです。
 またまた縞田さんのブログの記事「『ライトノベルと少女小説』追記」を拝見してコメントを書いていたのですが、長くなってしまったので、あきらめて自分のとこにもってきました。トラックバックって正常に機能してるぶんには便利ですよねぇ。

 というわけで、以下本題です。ライトノベルという語の発生について、もうちょっと詳しく。

 ライトノベルという名称の発生については、書籍化もされた久美沙織さんのエッセイ『創世記』に寄せて、一回、文章を書いています。
 http://lanopa.sakura.ne.jp/kumi/senowo.html
(あくまで久美さんのエッセイの内容へ向けての回答として書いたので、これだけお読みになられてもちょっと意味がとりづらいかもしれません。また、書籍にはわたしの書いたコレは含まれておりません)
 書籍の方はこちら。
コバルト風雲録
著者名:久美 沙織
出版社:本の雑誌社
出版年:2004.10
ISBN :4860110382


 また、実際にライトノベルという呼称を考案なさった神北氏も、これに関してのエントリーがおありですが、これだと「コバルト向け」まで含まれていたかについては言及されてないですね。
 http://kamikita.cocolog-nifty.com/kia/2004/05/post_30.html

 こんど、訊いてみます。

 2004年時点同様、わたしも「読者に受容された」ことは重要だと思っているのですが、それが男子向けのみなのか、女子向けも含まれているのかということまでは考えたことがなかったので、今回の縞田さんの文章を拝見して、あーなるほどそういえば、……どうなんだろ? とあらためて考えている次第です。

 やはり、基本的には「含まれている。ただし、市場規模が小さいので注目されづらい」というところなのではないか、と思います。あるいは問題は市場規模ではなく、例によってジェンダーの呪縛なのかもしれませんが。
 少女向け文庫ってべつにBLばかりじゃないんですが、BLは売れるということになったため、雨後のタケノコのようにぼこぼこと新レーベルが創設され、また既存のレーベルにも「BLっぽいタイトル」が増えた結果、ますます男性読者が少女向けレーベルを手にとりづらい状況になった、とはいえるかもしれません。
 わたしもBLは苦手なので、ウィングス=BLっぽいと考えていたせいで、縞田さんのご本を手にとるまでに、かなり時間がかかりました。

 個人サイトで感想を見ていなければ、未だにBLだと考えていたでしょう。レーベルやパッケージにとらわれず本の内容で選ぶために、個人サイトの感想は非常に重要なものだなー、との実感を深める経験でした。
posted by うさぎ屋 at 00:45| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
ログが掘り出せなくて、記憶頼りになりますし、神北さん辺りのコメントがあれば確実ですが。

「ライトノベル」の範疇にコバルトは入っていたはずです。でないと、「いつか猫になる日まで」「星へ行く船」など、新井素子を扱えませんから(笑)。

じゃぁ、氷室冴子とかがどうなるかというのは、その場がFSFという「SFとファンタジーを扱う場」という枠で、暗黙のうちに(そのころは)対象外になっていたような気がします。

と書いたものの、最近ボケがひどいことがあるので。ああ、小豆飯食わんと(汗)。
Posted by MATUKEN at 2005年08月24日 01:37
 コメントありがとうございますー。
 そうか、FSFだったから、逆にそういう縛り(SFかファンタジーでないと取り扱わない)がありましたね。すっかり忘れてました。
Posted by うさぎ屋 at 2005年08月24日 03:25
 あくまでも感覚的な物ですが、当時既に、氷室さんのお描きになったような、割と新感覚のモノまで含め、「少女小説・ジュニア小説」ってぇワクが、確立していた気がします。
 MATUKENさんのお書きになったように、FSF(ニフティーサーブ・SFファンタジー・フォーラム)では、SFとファンタジー、そしてその派生としてのホラーなどまでしか扱っていなかった為、こういう本来のコバルト文庫が目指していたジュニア小説の正当な流れまでは、当時の我々が直接定義をすることではなかったと思います。
 ただ、「ライトノベル」という言葉はここ15年ほどで随分と一人歩きをし、FSFで作られた造語であるということさえ知らない人達が、随分増えたようです。こういう、特にSFやファンタジーといったジャンルの枠に囚われる必要の無い場に出た以上、当時はどうあれ、今となっては、氷室さんの小説なども、ライトノベルという枠で語ってもかまわないのではないかと思います。
Posted by 神北恵太 at 2005年08月24日 10:29
初めまして、MATUKENさま。
コバルトは初めからライトノベルに入っていたのですか。なるほど。そういえば昔昔は夢枕獏さんも書いておられましたね。

FSFですか。SFとファンタジーの境界は今はどうなっているのでしょう。

>ウィングス=BLっぽい
みなさんそう仰います(^_^;) でも実は今のウィングスはBLは取り扱わないのです。専用のレーベル「ディアプラス」を作って棲み分けしたので。(もちろん今もフレーバーはむしろ好まれるのでありますが。でも今度はそちら側の線引きで、そういうのはBLとは言わないそうです)
ウィングスは本当に分類がしにくいレーベルで、漫画ウィングスは未だに書店コードが「少年漫画」なんだそうです。(初期にはSFが多かったかららしいですが)。「あなどれない少女小説」なら私のなんかより凄いのありますよ。例えば雁野航さんの「洪水前夜」。古代メソポタミアファンタジーと思わせて、実は生殖テーマSF。衝撃的でした。ウィングスはファンタジーのようで最後に種明かしするとSF、というのが意外に多いです。
Posted by 縞田 at 2005年08月24日 10:42
 神北さん、お忙しいところお呼びたてしてすみません。
 当時、たしかコバルトはひと通りの看板作家さんが出そろって(氷室さん、久美さん、正本さん、田中さん……あたり?)、少女小説というジャンルはすでに確立されていた気がしますね。なにかキャッチコピーがついていたかは、記憶にありませんが。
 考えてみると、あのころはSFでもファンタジーでもない少女小説が当たり前だったのに、そのあとファンタジー・ブームがきて一気にフシギな話ばかりになってしまった……んじゃなかったかな。最近どうなのかも、またちょっとわかりませんが。

 ウィングスがBLを扱わなくなっていることは、はじめて知りました! そうだったのかぁー!
Posted by うさぎ屋 at 2005年08月24日 12:12
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