2008年01月31日

2008年 このファンタジーが良さげ・・・

 〆切ギリギリで申しわけありませんが、すべりこみトラックバック! 毎年恒例の、[2008年 このファンタジーが良さげ・・・]に参加します。

 順位をつけるのは苦手なので、悩みに悩んでエイヤッと最後に放り投げる感じですが……。その中でも比較的悩まなかったのが、これ。
プークが丘の妖精パック

著者名:キプリング(著)
金原瑞人(訳)
三辺律子(訳)
出版社:光文社
出版年:2007.01
ISBN :9784334751210

 古典の本邦初訳。英国の一地方に焦点をあて、誰よりも昔からこの土地を見ていた妖精を案内人に、幼い兄妹が過去の人物から話を聞いていく、という連作短編風の一作。
 これは、ほんとうに良かったです。文句なしに推せます。騎士の物語も、ローマ人の物語も、異教の神々の物語も。少しずつ絡みあいながらほどけ、光のなかへ消えていく。すべて「来たりては去る」者の物語で、完璧でした。
 63870 読了メモ
 63870 長文感想

赤い靴の誘惑
著者名:シャンナ・スウェンドソン(著)
     今泉敦子(訳)
出版社:東京創元社
出版年:2007.03
ISBN :9784488503031

 二冊目はコレで。わたしがこの本をあげないはずがない! と、みなさんお思いになったでしょう。意外性がなくてごめんなさい、でももちろんオーウェンとケイティの胸きゅんコメディに一票。もうね! もう! まだお読みでないかたは是非。そして身悶えしましょう。四巻マダ〜? と!
 63870 読了メモ
 63870 長文感想

チャリオンの影 上

著者名:ロイス・マクマスター・ビジョルド(著)
鍛冶靖子(訳)
出版社:東京創元社
出版年:2007.01
ISBN :9784488587024
チャリオンの影 下

著者名:ロイス・マクマスター・ビジョルド(著)
鍛冶靖子(訳)
出版社:東京創元社
出版年:2007.01
ISBN :9784488587031

 あと一本、と思うと選びづらくなって悩んでしまうのですが……やっぱりいちばん熱狂的に読んだのは稀代のストーリー・テラー、ビジョルドの異世界ファンタジーだったかな、と。
 若干、「そ、それは都合が良過ぎるのでは!?」という展開も見られるのですが、それでも読ませるのがビジョルド。この筆力が羨ましい。

 ベスト3に選ぶほど好きならさっさと続刊読めよ……って自分でも思います。あれはですね、原稿が(小説ね)あがったら自分へのご褒美にしようと思っていたら、ぜんぜん終わらなくてちっとも読めないという。どうしましょう。早く書けよ。スミマセン。あああああ。もう終わらない気がしてきたので先に読んでいいですか?
 感想を読み返して、いま自分が書いている話とメイン・キャラの年齢設定が近い! と気づき、ドッキリしました。でも、それ以外はそんなに共通点ないはず。たぶん。いやまだちょっとしか書けていないので、どうなるかよくわからないんですけど。あああああ(エンドレス)
 63870 読了メモ(
 63870 長文感想(

 以上です。Leon さん、集計よろしくお願いします!


 本家サイトの過去リンク→ 2007年2006年2005年
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読了メモ:サンシャイン&ヴァンパイア

 うっわ、扶桑社文庫なんてノー・チェックのところから出るの勘弁してください! な、ロビン・マッキンリイ。その昔、ハヤカワ文庫FTからダマール王国のシリーズが訳出されたりした「ヒロインがおとなしく救出を待ってるなんてそんなの駄目よ!」派な作家さんの小説です。

 舞台は吸血鬼、デーモン、獣人などの存在が当たり前で、何年か前にかれらとのあいだに戦争があった、という以外はまぁ「普通の」世界。戦うヒロインはパン職人です。彼女は町のコーヒーハウスでパンを焼くのが大好き、自分がつくったものをみんなが食べてくれるのが大好き、戦う相手はおもにパン種……という、地に足の着いた女の子。
 それがヴァンパイアの抗争に巻きこまれてしまい、「君が理性のある生き物だと私に思いださせてくれ」とヴァンパイアにいわれたりします。で、「わたしは〈チャーリーのコーヒーハウス〉でパンを焼いてるの、〈頭くらい大きなシナモンロール〉が人気メニュー」などという話をしたりするわけです。

 なんかこのすれ違い感というか、ズレた感というか……。
 吸血鬼が徹底して「ちょっと血が吸える人、ではありません」という描写がなされているのがすごい。もう全然「違う生き物」なんですよ。ベッド・シーンもあればスプラッタ・シーンもあるのですが、すべて主人公のユーモア感覚を通した一人称で語られるので、なにかこう……うまく説明できませんが、独特の乾いた雰囲気があって、べたつきません。
 おもしろいもの読んだなあ……。
サンシャイン&ヴァンパイア 上

著者名:ロビン・マッキンリイ(著)
藤井喜美枝(訳)
出版社:扶桑社
出版年:2007.11
ISBN :9784594055264
サンシャイン&ヴァンパイア 下

著者名:ロビン・マッキンリイ(著)
藤井喜美枝(訳)
出版社:扶桑社
出版年:2007.11
ISBN :9784594055271


 この二冊、昨日読んだんですけど(〆切一個クリアした&本を読むモードになってとまらなかったので!)、本家サイトを久々に更新したりして、こちらの更新が間に合いませんでした。
 本家、開設十周年です。こんなに長続きしたことに、ちょっとびっくり。
 あまり凝ったことをする時間がとれなかったので、昔のコンテンツを一気にアップロードしてあります。一時的な公開なので、ご興味がおありのかたは、お早めにお読みください。
posted by うさぎ屋 at 11:20| Comment(1) | TrackBack(1) | 小説

2008年01月29日

読了メモ:神秘の短剣、琥珀の望遠鏡

 一気に読みました。疲れました。プルマンさん、やりたい放題!

 第一部から第三部へ向かって、どんどんキリスト教的な知識(あるいはせめて精神的バックグラウンド)がないと、これ絶対に受けとめかたが違うよね? という雰囲気が濃くなっていくんですが……わたしの感想はといえば、いちいち神を殺さないといけない文化圏の人たちって、大変そうだなぁ、と。すみません、その程度の素地しかなくて。
 一神教は怖いよなぁ。ひとつの価値観しか認めませんよ、という意味ですから。

 第一部、ぎりぎり第二部前半くらいまでは、なんとか無視して読むこともできたんですが、そこから先はもう「キリスト教者として育ってしまった著者による神殺しと世界の再生の物語」であろうな、ととらえることしかできませんでした。
 つまり、著者の思想はこれだ、と強烈に印象づけられた感があり、思想に物語が従属してるかなぁ、と。
 少し逆説的でもあるかもしれません。著者は、考えろ、疑え、押しつけられたままを信じるな、といいたい(ように思われる)のに、その考え自体がちょっと押しつけがましいくらいに主張されている小説なわけですから。

 ともあれ、物語は預言(という方の文字を使っていいのか、ちょっと迷いますが……)の子であるライラをめぐり、さまざまな攻防をくり返しながら進みます。本人の知らないところでこんな人がこんな努力を……という場面も多く、群像劇としても読めそうな感じ。
 展開はスピーディだし、著者の筆力はすごいな、と唸らされます。

 第二部から出てきたキャラクターで魅力的なのは、トンボ乗りの小さな人たち。ライラやウィルと同行する二人もいいんですが、かれらの主君であるらしいローク卿もかっこよかったなあ。

 あと、死者の国へ行くシーンは、どうしても〈ゲド戦記〉の『さいはての島へ』を思いだしました。べつに真似ているといいたいわけではありません(そこは誤解のないように強調したいです)。
 ただ、ファンタジーにおいて、「冥府くだり」のモチーフは重要なのかもしれないなぁ、とぼんやり考えたという意味です。ぼんやりなのは、わたしが素でぼんやりさんだからですが……。
 あ、冥府のところはさすがに展開がゆっくりだったような。他の部分とくらべれば、ですけど。

 いやー、堪能しましたが、……疲れました。やっぱり一日一冊以下のペースがわたしには相応のようです。
神秘の短剣

著者名:フィリップ・プルマン(著)
大久保寛(訳)
出版社:新潮社
出版年:2004.02
ISBN :9784102024140
琥珀の望遠鏡

著者名:フィリップ・プルマン(著)
大久保寛(訳)
出版社:新潮社
出版年:2004.07
ISBN :9784102024157
琥珀の望遠鏡

著者名:フィリップ・プルマン(著)
大久保寛(訳)
出版社:新潮社
出版年:2004.07
ISBN :9784102024164

本家サイト感想文一覧 63870 フィリップ・プルマン
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2008年01月28日

読了メモ:神秘の短剣(上)

 先日読み返した『黄金の羅針盤』の続編です。〈ライラの冒険〉は三部作で、これは第二部にあたります。ハードカバーは一部一冊、文庫は一部を上下巻に二分冊しての刊行となっています……が、現時点で在庫があまりないようで、あちこちで探してようやく発見。『黄金の羅針盤』だけは、どこでもドーンと積んであるんだけど。続刊の増刷タイミングをはかっているところなのでしょうか。

 ともあれ、ここからは再読ではなく初読となります。
 ライラの世界は「我々の世界とよく似ているけどちょっと違う」という設定でしたが、そのライラが我々の世界に来て、複雑な事情を抱えた少年と出会い、ふたりの運命がからみあう……というのが大雑把なストーリーです。
 ライラと違ってこの少年ウィルは実にいい子ですよ、と事前に本を読んだ人から教わっていたのですが、いい子っていうか……怖いよウィル! 目的意識が明確で、迷いがなさ過ぎるっていうか。必要とあらば、バッサバッサとすべてを切り捨てられるタイプですよね。この年齢でこの行動力と決断力。おそろし過ぎる。
 今回はライラの世界とウィルの(我々の)世界のほかにも、いくつかの世界が登場するようですが、どれも特異な設定でおもしろい! 設定勝ちタイプの作家さんなのかもな、という考えがチラと頭の隅を過りました。
 キャラクターを掘り下げてネチネチ描写するのではなく、ぱんぱんぱーん、と奇異なものを提示して考えさせるタイプというか。なんか説明になっているんだかなっていないんだか、ですけど。

 それにしても、このシリーズはユンギアン的な読みかたをしたいという衝動にかられますね。ダイモンの設定が良過ぎるんだよなぁ……。
神秘の短剣

著者名:フィリップ・プルマン(著)
大久保寛(訳)
出版社:新潮社
出版年:2004.02
ISBN :9784102024133

本家サイト感想文一覧 63870 フィリップ・プルマン
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異国迷路のクロワーゼ

 昨日、書店店頭でなんとなく目が合いました。
 あれっ、これは『GOSICK』のイラストレーターさんでは? と気がついて購入。
 少し昔の巴里、鉄の看板屋さんにご奉公にあがった日本人少女の物語。です。かわいらしいキャラクターに、繊細なディテール描写。あの挿絵が好きな人は、この漫画の世界も好きになれるんじゃないかな、と思います。
異国迷路のクロワーゼ 1

著者名:武田日向(著)
出版社:富士見書房
出版年:2007.12
ISBN :9784047125223
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2008年01月27日

聖☆おにいさん

 あっちこっちで評判よかったので買ってみました、聖☆おにいさん。
 久々にターミナル駅まで行く用事ができたので、もう用ぜんぶ終わった? 帰る? と訊く子どもに
「マダよ! 本屋に行くんですよ!」
 と宣言した挙げ句、本屋三軒も連れ回しましたゴメンナサイでも攻略本買ってあげたからいいよね! 正直おまえの攻略本がいちばん高くて重かったよ……。

 なんて遠い目になるのはともかく、大きい本屋でハァハァと本のエキスを吸い込んできました。ハァハァ。ああもう本屋本屋本屋!

 ぜんぜん漫画の感想になってませんが……三軒目の本屋でようやくみつけました。タイトルも作者も版元も全部忘れてしまい、たしかおにいさんが二人立ってる表紙、というだけで根性で探し当てました。
 二軒目までの本屋さんで発見できなかったのは、売れ行きがいいのかな? と思ったのですが、どうでしょうか。

 主役はブッダとイエスです。ちょっとお休みをとって天界から降りてきたふたりの、つつましい生活が描かれているコメディです。癒し系、といっていいのかなぁ? すぐに生き物になつかれ、大家さんに「餌付けしてるんじゃないでしょうね?」と疑われて苦労したり。うっかり奇跡を起こしちゃったり、後光がさしてまわりにあやしまれたり。
 日常生活って案外大変! というお話でもあるかもしれません。
聖☆おにいさん

著者名:中村光(著)
出版社:講談社
出版年:2008.01
ISBN :9784063726626
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2008年01月25日

読了メモ:戦国の城を歩く

 なんとなく気になって買ってみたものです。日本の戦国時代の城を中心に、城跡を歩き、当時の縄張りをあきらかにすることの意義、城の発展と変化が当時の社会情勢や文化、ひいては支配の形態とも連動していることを解き明かしているのですよ……という本。

 いや、これはよかった。
 導入部、ちょっと文体が合わなくて、あれ失敗したかなと思いましたが、最後まで読み通すころにはもう「先生、素晴らしいです!」って感じでした。
 初心者向け(たぶん中高生くらいでも問題なく読めるでしょう)入門書という印象があるので、同じテーマでもっと深く、掘り下げた本はないのかな……とちょっと検索してみましたが、んー、特定の城をとりあげた本はあるようですけど、こういった網羅的な本は今のところ見当たらないみたい?

 とにかく、おもしろかったです。幻の安土城の復元模型写真も載ってます。これは国立歴史民俗博物館にあるのかなぁ。去年、行ったんですけど、そういえば江戸時代の展示が一室まるまるおやすみで、ちょっと残念だったのです。再訪したいですね、また機会をみて。
戦国の城を歩く

著者名:千田嘉博(著)
出版社:筑摩書房
出版年:2003.04
ISBN :9784480042521

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2008年01月24日

読了メモ:まぼろしの白馬

 再読です。去年新版が出たので、なんとなく買っていました。

 児童文学の古典ですが、たしか最初に読んだのは福武文庫版だったと思います。だからハイティーンの頃かなぁ。へたすると二十歳になってから読んだかも。
 そのとき全然ピンとこず、でもこの作品がすごく好きという人がたくさんいるので、いずれまた読んでみようかな、と思っていたわけです。それで『黄金の羅針盤』の感想があんまり昔と違ったのでびっくりしたつづきで、読み返してみようと。

 読み返した結果、読者の心に残る作品であるのは無理からぬことよのぅ、ということはわかりました。ただ、最近こういう「キリスト教=善」という図式が露骨に見える部分は引いてしまうかな。書かれた時代などを考えると、これが当たり前なのだと思いますけど。

 ああ、『黄金の羅針盤』はむしろ北米カトリック連盟からボイコット運動を受けるような作品だったところが、今の自分にはよかったのかも……。

 話が逸れましたが、キリスト教問題を抜きに考えると、ディテール描写の美しさに強くひかれます。巻末の訳者あとがきによると、これは全訳ではなく一部省略されているとのこと。むかしの児童文学翻訳って、そういうの多いみたいですね。全訳ではないという言及があればまだしも、なにも書いていない場合もあるようなので、そのへんは是正していってほしいと思います。
 とにかく、白馬をはじめとする魔術的な力をそなえた動物たちが、素晴らしい。ぜんぜん魔術的でもなんでもない、むしろ利己的な犬までかわいい! 利己的過ぎてかわいいです。馬鹿だなぁ、こいつ! みたいな感じに。
まぼろしの白馬 新版

著者名:エリザベス・グージ(著)
石井桃子(訳)
出版社:岩波書店
出版年:2007.01
ISBN :9784001141429

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2008年01月23日

読了メモ:黄金の羅針盤

 三月に映画公開を控えた『黄金の羅針盤』です。〈ライラの冒険〉シリーズの第一巻。

 再読です。初版刊行当時に購入し、一回読みました。読んだとき、話は波瀾万丈でおもしろいけどライラのキャラクターがあまりにも小生意気でこう……やっちゃ駄目といわれていることを片端からやってのける系なので、合わなくて。続刊は読まなくてもいいかなぁ、ハードカバー高いし(そう! ハードカバーで買ったんですよ、珍しく!)と放置していました。その後、文庫で出たときも「買わなきゃ〜、読まなきゃ〜」と思いつつ、しかし「でも『黄金の羅針盤』の内容をきれいに忘れてるし、読み返さないと続刊だけじゃ意味不明だよね?」と思うと面倒で、スルーしておりました。スミマセン。

 読み直してみました。やっぱり内容はほとんど忘れてました。スミマセン。

 忘れてたんですが、なんということでしょう。七年少々の月日がわたしを変えたようで、ライラが鬱陶しくありません。おどろいた。むしろかわいい。びっくりです。
 読んだときの自分の状態によって(わかりやすく普遍的ないいかたをすると「時期によって」あるいは「年齢によって」になるでしょうけど)、得るものが違う、つまり感想も変わるのは今までさんざん経験してきましたが、そのたびにびっくりします。
 確固たる「自己(あるいは自我、つまりワタシ)」という認識、時間軸の上をひとつにつながって延びているはずのこのワタシという存在は、ほんとうに数年前もワタシだったのか? と疑いたくなるような変わりっぷりです。

 うわぁどうしよう。信じられないほどおもしろかったですよ!

 もちろん続刊は注文しました(文庫版ですが、どうやらハードカバー版となにも違わないようですし。ついでにいえば、これは版元に電話して確認したのですが、映画公開に先立って出版された新装版も、中身はまったく初版と同じそうです)。
黄金の羅針盤

著者名:フィリップ・プルマン(著)
大久保寛(訳)
出版社:新潮社
出版年:1999.11
ISBN :9784105389017

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2008年01月21日

結界師 19巻 & ネギま! 21巻

 たしか金曜に「あわせて読みたい」を辿って辿って辿り着いた先の見知らぬ人のブログで「それでこそ時音さん」という文章を見かけ、なにッ、『結界師』の新刊が出ているのかッ! と気づかされて、遠征しました。本屋本屋本屋、久しぶりの本屋ですよ! もう遠足気分です。寒かったです! ぐはぁ、一分ごとにHPが削れていくぜ! って感じでした。

 土曜日に買ってきてすぐ読んだんですけど、ブログに書き忘れてましたというかそんな雰囲気じゃなかったんです、この週末は真剣に〈(株)魔法製作所〉第三巻の解説書いてました! 頑張り過ぎて目眩が。小説はどーなっとんだ、とおっしゃる読者のみなさんすみません! 解説で全力を使い果たしましたので、ちょっと休ませてください……や、昨日も一昨日も小説は休んでるんですけど(なんですと!)

 そんなことはともかく、『結界師』です。前の巻で、四人の正当継承者が協力して術を! ってところでつづいてたわけですが、今回はその先です。謎のチョウチョの正体とか。いや正体はよくわからないんですけど。
 相変わらず兄貴が怖かっこいいです。その兄貴に「一人で抱えこむな」といえるお祖父ちゃん、たまに惚れます。しかし怖かっこいいといえば、誰よりまずお母様……。兄貴はママ似なんだな、きっと!

 そして『ネギま!』です。頑張れ魔法先生。いきなりライバル(すみません、誰だっけ? と思っちゃいました。修学旅行のとき、エヴァの助けを借りてなんとか撃退できた……んだよね? っていう、あの人でした)に致命傷を負わされたネギ先生ピーンチ! しかも、生徒たちはバラバラに!
 前途多難ですねぇ。いやもうほんとうに、どうなることやら。
結界師 19

著者名:田辺イエロウ(著)
出版社:小学館
出版年:2008.01
ISBN :9784091212658
魔法先生ネギま! 21

著者名:赤松健(著)
出版社:講談社
出版年:2008.01
ISBN :9784063639384

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2008年01月18日

読了メモ:中国雑話 中国的思想

『後宮小説』や『墨攻』の酒見賢一氏による、中国に関する人や思想に関係するエッセイ集……といって、いいのかな。
 もとは中国語会話のテキストに連載されていた文章のようです。

 冒頭の劉備から仙人、関羽、孫子のあたりまで、「あ〜そうそう、あるある」と、うなずきながら読んでしまった自分にちょっとビックリです。いつの間にそんな中国ヲタになっていたんでしょうか……。
 もちろん「あるある」とうなずきながら読めるのと、自分でこういう文章が書けるかどうかは別問題。しかも後半ははっきり守備範囲外だし(それでちょっと安心したような残念なような……複雑な気分ですが)。

 とにかく読みやすい。読ませる。そんな筆の運びこそが、本書の特徴でしょう。けっこうめんどくさいことを説明していると思うのに、読めてしまうんですよねぇ……。拳法での立ちかたの説明など、いざ自分で描写しようと思ったらどんなに面倒くさいことかと。でも、それがするりと書かれている。

 とてもおもしろかったです。
中国雑話中国的思想

著者名:酒見賢一(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2007.10
ISBN :9784166605965

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2008年01月15日

読了メモ:恋のドレスと秘密の鏡

〈ヴィクトリアン・ローズ・テーラー〉のシリーズですが、いやぁ〜……今回は怖い話でした。著者のうまさが光りました。感服つかまつりました。でも怖いです。

 ラブ面はもちろんきゅんきゅん盛り上げてくださるのですが、それにも増してこう……母-娘関係がじわっと怖いですよ! うわ〜……。

 シャーロックくんも、そろそろ腹を据えないと。ママンにさらわれちゃいますよ!
恋のドレスと秘密の鏡

著者名:青木祐子(著)
出版社:集英社
出版年:2007.12
ISBN :9784086011129

本家サイト感想文一覧 63870 青木祐子
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2008年01月14日

読了メモ:バガヴァッド・ギーター

 去年、「あらギーター本編読むつもりが解説書だったわ」をやらかした、バガヴァッド・ギーター。古代インドの教典ですが、このたびめでたく本編の邦訳も入手、読了することができました。……べつにインドにかぶれているというわけでもないのですが、なんとなく。

 本編の感想はというと……結局、解説を読んだ上であらためて本編も読む必要があったのか? いやでもそんなことをいったら、ほとんどの本の「読む必要」について問わねばならなくなるぞ、とかわけのわからない方に思考がぶっとんでいくわけですが、えーっと。
 なんだっけ?
 そうそう、結論からいうと、解説書を先に読んでいたからこそ、読みやすく入りやすかったという部分も多々あるのではないか? と、思います。

 もちろん、本書にも豊富な注と解説は完備されているので、こちらだけ読んでも問題ないと思います。より「わかりやすい」のは、やはり仏教と比較しながら平易な言葉でといた『バガヴァッド・ギーターの世界』の方でしょうが、やはり全文を読めるというのはすてきなことですし。どちらも甲乙つけがたいです。

 あれですよ、結局「本はどんどん読め!」。これしかないんですよねぇ……。
バガヴァッド・ギーター

著者名:上村勝彦(訳)
出版社:岩波書店
出版年:1992.03
ISBN :9784003206812

本家サイト感想文一覧 63870 上村勝彦
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2008年01月13日

献本御礼:奇談蒐集家

 太田忠司さんより、お送りいただきました。いつも、ありがとうございます! なんだかたてつづけに新刊が出ていらっしゃるような……。

 タイトルのイメージも素敵ですが、装丁も含めて、手にとったときにしっとりした雰囲気がある、とてもいい感じの本です。うっとり見とれてしまいました。本っていいなぁ。
 ああ、本屋さんに行きたい(個人的願望)。
奇談蒐集家

著者名:太田忠司(著)
出版社:東京創元社
出版年:2008.01
ISBN :9784488012298
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2008年01月11日

読了メモ:ケストナーの「ほらふき男爵」

 これはたしか、Ciel Bleu で紹介されていたのを見て「お、こんなの文庫に落ちてるんだ」と気がついて購入したんじゃなかったかな……。
 新年初読み小説は、再話ものの定番となりました。ケストナーはやっぱりケストナーだ! という筆致。軽いのです。軽妙、という言葉を連想させられます。作品に、余計なことを背負わせない強さ。
 うーん、うまく表現できませんが、とにかく「不要なものを含まない」純粋さがあるのです。ケストナーの作品は、どれもそんな感じで、それが彼の文筆家としての個性なのだと思います。

 訳者解説を読むと、これを書いていた当時のケストナーの状況はかなり切迫したものだったはずなのですが、そんなことを微塵も感じさせません。

 収録作品は表題作の「ほらふき男爵」の他、「ドン・キホーテ」「シルダの町の人びと」「オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」「ガリバー旅行記」「長靴をはいた猫」……で、それぞれが短編の集成でもあるといった体裁(違うのは「長靴をはいた猫」くらいかな?)。
ケストナーのほらふき男爵

著者名:E.ケストナー(著)
池内紀(訳)
泉千穂子(訳)
出版社:筑摩書房
出版年:2000.01
ISBN :9784480035325

本家サイト感想文一覧 63870 エーリッヒ・ケストナー
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2008年01月06日

だらだらしています

 本家サイトの更新が滞っていた「読了本経時順一覧」のページをなんとかしよう、と整理していてびっくりです。
 去年の十二月って、四冊しか本を読んでないんですよ! ゲラを入れても五冊ぶんです。

 おおぅ……。
 本屋消失おそるべし。

 それはそれとして。
 ゲラというのは、本年刊行予定の〈(株)魔法製作所〉シリーズ第三巻のゲラであります。
 なんとー、解説をご依頼いただきました! もちろんすごい勢いでお引き受けして、ゲラが届いたその日に読んでしまい、今はこの「ちょっと! 悶え過ぎるんですけど!」というのを、どのように解説原稿にしようか悩んでいるところです。
 刊行はまだ先になるそうですが(今月ではありません。たしか三月だったかな?)、シリーズのファンのみなさんは期待してくださっていいですよ! わたしの解説ではなく、本編を!
 既刊を読み返して、じりじりお待ちください。
〈(株)魔法製作所〉既刊感想
 『ニューヨークの魔法使い』
   http://usagiya.cside2.com/notes/rnote.php?u=books/03sa/4488503020.htm
 『赤い靴の誘惑』
   http://usagiya.cside2.com/notes/rnote.php?u=books/03sa/9784488503031.htm

〈(株)魔法製作所〉紹介ページ@東京創元社公式
   http://www.tsogen.co.jp/wadai/0702_03.html
  (三巻の刊行日が決まったら更新されるかも)

 そして新刊を読んだら次の巻を待ってじりじりするんですよ! ゲラで早く読めると思って小躍りしたわたしは馬鹿でしたよ……次の巻がそれだけ遠くなるってことじゃないですか! ああああああぁぁ(フェードアウト)

 でも幸せだから、いいんですけどね。うん。
posted by うさぎ屋 at 16:54| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2008年01月05日

読了メモ:中世ヨーロッパの歴史

 こちらは年越しというか、年末から寝る前にちびちび読み進めていた本。
 ローマ地中海世界から「中世ヨーロッパ」の誕生、そして終焉までの概説書です。

 文章が、たまにこう「名調子!」という感じなのが、読んでいておもしろかったです。うまく説明できないのですが、なんていうのかなぁ……これ、書くの楽しかっただろうなと思うんですよね。
「キメ」っぽい文というか? うーん、説明になりませんが。

 まあ本題に戻り、中世騎士道文化の終わりといえば、たしか佐藤賢一氏の『双頭の鷲』で描かれていたあたりではなかったかと思ったのですが、シャルル賢王も登場しました。ベルトラン・デュ・ゲクランも一行。こうやって一行で終わる人物で、書こうと思えばあれだけ熱い物語が書けてしまうんだよなぁ、とあらためて変なところでしみじみ。
 ……本題に戻れていないかもしれません。
63870 『双頭の鷲』感想
 (上)http://usagiya.cside2.com/notes/rnote.php?u=books/03sa/4101125317.htm
 (下)http://usagiya.cside2.com/notes/rnote.php?u=books/03sa/4101125325.htm

 ジャンヌ・ダルクについても言及がありましたが、先日読んだ『ジャンヌ・ダルク』から得ていた印象とはちょっと違っていたのでびっくり。裁判は、どちらかというと「ジャンヌの有罪ありき」で展開したように感じていたのですが、本書によれば、裁判をおこなう側もジャンヌを無罪にしたかった、という視点が提示されているのです。
 中世キリスト教、教会と聖職者が神との媒介者であるという図式に、直接啓示を受けたと称するジャンヌは真っ向から立ち向かうことになる、と見ると、「時代の変化」が読み取れる……という説明には、なるほど納得です。
63870 『ジャンヌ・ダルク 歴史を生き続ける「聖女」』感想
 http://usagiya.cside2.com/notes/rnote.php?u=books/04ta/4004309689.htm

中世ヨーロッパの歴史

著者名:堀越孝一(著)
出版社:講談社
出版年:2006.05
ISBN :9784061597631

本家サイト感想文一覧 63870 堀越孝一
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Under the Rose

 新年初読み漫画は、年末にネット書店から届いていた『アンダー・ザ・ローズ』の第一巻で。
 巡回している読書系ブログで、それはもうほんとうによく見かける作品なので、読んでみようかなと思ったのです。

 届いてすぐにぱっと読みはじめたのですが、うわ……っと、馬が死んだところで挫折しました。なんだろうなぁ、最近なんでこんなに心が弱くなっとるんでしょうか。我ながら謎ですが、人間が化かしあい裏切りあうのはともかく、馬は幸せでいてほしいかった。

 せっかく買ったので、年が明けてから読みましたが、やっぱり馬の衝撃が抜けず、主人公を好きになれませんでした。お話の展開は、すごく「うまい!」と思うんですけど。馬の死も、キャラクターを印象づける効果的な導入部だと思います。
 ただ、「好き/嫌い」と「うまい/へた」の評価軸はまったく別のものなので(少なくともわたしの中では)、うーん、これはつらい。先は気になるんですが。

 物語は、少し昔の英国貴族の爛れたご家庭を舞台に、自分より爵位の低い男(既婚)の家に入り浸った(つまり妾)あげく、子どもを遺して死んでしまった貴族の令嬢が、なぜ死んだのか……を、その遺児が探っていくという内容です。
 かなり重たい展開で、きれいごとが許されない世界ですが、読ませます。
アンダーザローズ 1

著者名:船戸明里(著)
出版社:幻冬舎
出版年:2003.10
ISBN :9784344803169
posted by うさぎ屋 at 11:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画