2007年08月31日

ぼくらの 7

 巨大ロボットものなんだけど、さすがこの作者だけあって三味くらい違う『ぼくらの』も、もう七巻ですか。早いなぁ。

 この巻は、父-娘シリーズといっていいのかも。
 ピアノ演奏のシーンは圧巻でした。ほかがとにかく情け容赦なく残酷だからこそ、このシーンが生きるんでしょうね。

 中盤、騙りのパイロットがテレビ出演するというエピソードなどもあるのですが、これもなぁ……なぜ、誰が、というあたりにグイグイ踏みこんでいくのかと思えば、実にアッサリしたイヤ展開でした。うっへぇ……。
ぼくらの 7
著者名:鬼頭莫宏(著)
出版社:小学館
出版年:2007.07
ISBN :9784091883728
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2007年08月30日

読了メモ:ウェスト・ポイントの幽霊

 昨日、フラフラと吸いこまれた書店で購入。ちょっと冒頭だけ眺めるつもりで、徹夜で読んでしまいました。あかんがな。

 米軍の士官学校に出る幽霊を巡って、ふたりの教官がその正体をあばこうとする話。実話を元にしているとかで、著者自身がウェスト・ポイントに住み、教官もつとめた経験がある。そのせいか、細部がやたらリアルです。
 怖さというより、この細部のリアルさを味わう小説かも。

 著者の趣味なのでしょうが、やたらいろんなところから引用されているので、そのへんもおもしろいです。リーアム(教官のひとり)とマギー(もうひとりの教官の妻)がクトゥルー神話の話をはじめるシーンなんか、かなりおもしろかった。ちなみにマギーは大学で聖杯テキストの研究をしていた女性で、つまりアーサー王とかあのへんのモチーフもちょっと登場したりして、もう素晴らしい。
 ただ、それだけに「あー、これわたし出典が理解できていないような」という場面に突き当たると、困ったなぁ感がただよいました。たぶんこのへんキリスト教のモチーフだよな、とか大雑把にしかわからない(しかもハズレているかもしれない)とか、なんだかもったいなくて。

 解説によれば、これが著者唯一の小説で、ほかには "The Individuated Hobbit:Jung, Tolkien, and the Archetypes of Middle-Earth" という研究書を上梓しているとか。おおう。読んでみたいものです。

 とにかく今は眠いのでこれにて。というか、プロット終わるまでもう小説読んじゃダメという禁止令が、わたしの中で発動しましたよ……。うっはー。一晩消えた〜。
ウェスト・ポイントの幽霊

著者名:ティモシーR.オニール(著)
井伊順彦(訳)
出版社:早川書房
出版年:2007.08
ISBN :9784150411480

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2007年08月29日

読了メモ:狂気と犯罪

 副題は「なぜ日本は世界一の精神病国家になったか」。思っていたような内容ではなかったのですが(ではどんな内容だと思っていたかと問われると、とくに明確に語れるほどの像はなく……なんだそれ、って自分でツッコミたくなります)、なかなか興味深い論が展開されていました。

 日本という国が開国し、西洋文明と出会い、それに肩を並べていこうと無理をするなかで、まず狂気が社会的な「恥」とされ、おし隠されていったという流れ。司法と警察と精神病医師が結びついていく構図。
 近代国家日本が成立していく過程で、精神病者というものが如何に認識され、扱われていったかの社会史、といえばいいのかな。おもしろかったです。

 犯罪をおかした者が、精神的な問題で罰されないまま終わるというケースは、重大事件であれば社会の注目を浴びて皆が知り、また多くの人が苛立ちを感じたりするわけですが、それはイコール「精神病者は『社会』に属さない存在」として日本という国家から弾き出されていることのあらわれだ、というのはあまり意識したことがなかったです。
 考えてみれば、あ、ナルホド、なのですが。

 ただ、ちょっと精神科医に厳しいかなぁ……。昨今の事例にしても、病名をつけたがる、と評していますけれども、あれは精神科医の責任というよりは、すぐにラベルを貼りたがるメディア側と、無意識に「名前をつけてくれ」と願望する社会自体の責任でもあるのでは。
 なんとなく、名前がつくと「わかった気になる」から、専門家がコメントを求められるわけですよね。
 まあ、求められなくても語りたがる人たちもいるのは確実でしょうが、それをもって「精神科医」とひとくくりにされては、その職業についている人はたまらないと思います。
狂気と犯罪

著者名:芹沢一也(著)
出版社:講談社
出版年:2005.01
ISBN :9784062722988

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2007年08月25日

読了メモ:うちの一階には鬼がいる!

 先日発掘した本を、読みました。

 ジョーンズの本を読むたびに思うのは、主人公が「複数」であることが多い、ということ。
 そして「家族」の問題を抱えていることも多い、ということです。つまり、「主人公たち=家族」というのが、ジョーンズ作品の多くに見られる特徴だと思うのです。

 だから、賑やかで、それぞれに突っ張って仲が良いんだか悪いんだかな家族のやりとりが、苦手な人にはたぶん読めません。でも好きならとってもハマります。それがジョーンズ、なのかな。

 てんでんバラバラの家族が連続する事件を通じてひとつにまとまる、というのも黄金パターンなわけですが、今回の家族は「バラバラ」が徹底しています。連れ子2人の男性と、連れ子3人の女性が再婚して、子どもたち同士も、また子どもたちと血のつながらない親同士も、不理解と誤解と反発に満ちていて、物語冒頭の家族の雰囲気は、まさに「バラバラ」。
 そこへ持ちこまれたのが、「鬼」と称される父親が、自分の息子と妻の息子のひとりずつに買い与えた「実験セット」。これが魔術舎製造の「魔法化学」実験セットだったから大変なことに! というお話。

 いやー、おもしろく読めました。自分の子どもに「魔術舎製造の魔法化学実験セット」をプレゼントしたいかというと、それは避けたいですが。
うちの一階には鬼がいる!

著者名:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(著)
原島文世(訳)
出版社:東京創元社
出版年:2007.07
ISBN :9784488019549

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2007年08月24日

へうげもの 5

 なんとなく本のエキスを吸いたくなり(としか表現できない)、ふらふらと本屋に行ったらレジ前に積んであったので、購入しました。美意識と物欲の鬼と化した武将、古田織部を主人公にした漫画も、第五巻。

 今回は、秀吉の九州攻めとキリシタン弾圧、そして大茶会の下準備……といった時期を扱っています。
 高山右近が義兄である主人公に棄教を迫られたときの回答シーンが、今回いちばんスキッとした箇所かなぁ。

 おもしろかったのは、第四十四席ですが。「めたぁ」とか「ヌルギュッ」とかもう、この漫画ならではという感じで、見ているだけで楽しくなります。
へうげもの 5服

著者名:山田芳裕(著)
出版社:講談社
出版年:2007.08
ISBN :9784063726251
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2007年08月23日

読了メモ:魔使いの弟子

 息子(小6)が本を読むターンに入り(彼の人生で二回目)、「なんか読みごたえのある本探しておいてよ!」と言いおいて田舎に長期滞在にでかけてしまったので(自分で探す気はないのか!?)、帰って来る前になにか適当な本を……そうだ、こういうときこそ貰いまくっている sogen bookland のラインナップから渡せばいいじゃないの、でもわたしが読んでないから中身がわからん。

 という長い前振りで、読みはじめました。
 うは、おもしろ!
 主人公は「もうじき13歳」の少年。七番目の息子の七番目の息子で、やや風変わりな母から生まれた少年は、「魔使い」のもとに弟子入りすることになります。「魔使い」とは、人に害をなすボガート(妖精のたぐい)や、魔女を無力化させる仕事を担っています。が、その関わるものがまがまがしいため、人には忌み嫌われる存在。
 話のテンポは軽快ですが、無理もそつもない進みかたで、読んでいて飽きさせません。

 いつも疲れ切った(しかも完璧主義者の)師匠も、どこか謎めいたところのある少年の母も、素敵なキャラクターたちですが、なんといっても魔使いの家のボガート! 家にも来て欲しい!
 あとは、やっぱり「先のとがった靴をはいた」少女アリスでしょうか。少年が抱くに違いない「少女」一般への印象――意味不明なエキセントリックさ、と言うと言葉が悪過ぎるかもしれないけど、まあたぶんそう――を凝縮したキャラクター。偉そうでいて、たよりなさも感じさせる不思議なバランスが、こう、いいですね。
 ふんだんに添えられた佐竹さんの挿絵も、とても雰囲気に合っていると思います。
魔使いの弟子

著者名:ジョゼフ・ディレイニー(著)
金原瑞人(訳)
田中亜希子(訳)
出版社:東京創元社
出版年:2007.03
ISBN :9784488019525

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2007年08月20日

読了メモ:僕僕先生

 第18回日本ファンタジーノベル大賞、大賞受賞作。ライトノベルの読者が読んでも違和感ない設定なのでは? と各所で評判をとっていたのを思いだし、家人に「これ評判いいよ」と書店店頭で指さしたら「では押さえておきましょう」と買われてしまいました。でっかい本増やしたくないなら指さすな>自分

 とまあ、そんな家庭の事情はともかく、読了しました。
 これは面白いですねぇ。著者はそうとうに中国の歴史に親しんで、自家薬籠中のものとされているようです。かなりのものだなと唸りながら読み終えてみたら、参考文献の版元が中華書局とか汲古書院とかですよ。さすがだ。

 さて、その著者が舞台に選んだ時代は唐、それも玄宗皇帝がまだ即位して間もない頃。つまり名君だった時期です。後年、ダメ君に変貌を遂げ、そっちの方が有名かもしれないですね。
〈風の王国〉より後、と言えば拙ブログの常連さんには、わかりやすいかも。

 主人公はニートです。マジでニート。父親は官僚を無難に勤め上げて隠居、その父が稼いだ財産を計算したら、なんだあくせく働かなくても適当に暮らしていけるじゃんと気がついて、だからなにもしないという、かなり計画性のあるニートです。このへんがちょっと普通じゃないです。
 とにかく孔子の孟子のというまっとうな教えを学ぶ気がなさそうな息子を、不老長寿を求めて道術にかぶれはじめた父が、仙人のところへお遣いにやったのが事件の発端。その仙人は、ちょうカワイイ女の子で、なぜか主人公を気に入ったようで、……で、いろいろあって、主人公を引き連れて旅に出るというお話。

 非常におもしろく、清々しく、かつ中世中国の歴史について多少の雑学も仕入れることができるという素敵な小説でした。難をいえば、ちょっと主人公に都合が良過ぎるかなぁ、というくらいかな。でも、そこまで含めてこの小説「らしさ」だと思います。
僕僕先生

著者名:仁木英之(著)
出版社:新潮社
出版年:2006.11
ISBN :9784103030515

本家サイト感想文一覧 63870 仁木英之
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2007年08月18日

読了メモ:インド神話

 ずいぶん前に買ってあったのを発掘したので、新幹線での大移動時に読みました。おもしろかったので、居眠りする暇がなかったです。
 長大なインド神話を、かなりコンパクトにまとめているようです。もとは東京書籍で版を重ねていたものだそうですが、わたしが読んだのはちくまの学芸文庫版です。

 原典からを原則としてまとめられた『マハーバーラタ』、そして『リグ・ヴェーダ』、『バーガヴァタ・プラーナ』の概観、概説、といえばいいのかな。
 漠然と聞き知っている神々や悪魔の名前に、「ああ、こういう神話があったのか」とエピソードが追いついていくという読書体験。いかにゲームや小説に使われた「名前」だけに出会っているかを思い知らされました。

 なんだかゼラズニイの『光の王』を読み返したくなりました。今なら「あっ、これをこう使うのか」的な楽しみが味わえるかも、と。
インド神話

著者名:上村勝彦(著)
出版社:筑摩書房
出版年:2003.01
ISBN :9784480087300

本家サイト感想文一覧 63870 上村勝彦
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ロビン・ホブ氏への質問ですが

 本拠地にも書きましたけれども、21日で受付を締め切ります。
 よろしくお願いします〜。
 63870 ロビン・ホブ氏来日

 トラックバックは現在、承認制になっております。わたしがログインして確認→承認ボタンを押してブログの再構築をしないと表示されません。
 あまりに長いあいだ(二日以上)表示されない場合は、コメント欄等でおしらせください。
 ご面倒をおかけして、申しわけないです。

 何度か書いておりますように、わたしはワールドコンには行けませんので、参加なさったみなさまのレポートをお待ちします。ということも、チャッカリ書いておこうと思います。

 いろいろな視点からの記録というのが、有意義なことだと思うのですよ。
 ちょっとした覚え書きや、印象に残ったことのメモなどでも、おさしつかえなければ、ネットで公開してくださると嬉しいです。
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2007年08月15日

献本御礼:グリーンゲイト物語 2

 1巻にひきつづき、グリーンゲイトの2巻です。自分への駄目出しは、あまりなくなりました。たぶん、上達してるんでしょうなー……。
 収録作品は、以下の通り。
  • ホーリー・ナイト・ラプソディ
  • スプリングマジック
  • Green Gate へようこそ
  • 笑わない男
  • 金曜日のババロワ
  • Going Your Way
  • 晴れた空にドードーの雨が降る
  • リボンの魔術師
  • Take Me Home 〜冒険者の帰還〜

 あとがき(イラスト+手書き文字)が、ちょこっとオマケについております。

 この巻では、いかにも姉! って感じの「リボンの魔術師」が好きかな〜。
「晴れた空にドードーの雨が降る」は、当時ハマっていたニフティサーブ(現@nifty)のチャットで語られたギャグ(というか、ダジャレ?)からできた話だったと思います。表紙に献辞が書かれているいろもの物理学者氏には、当時とってもお世話になりました(わたしも)。

 いやぁ、なつかしいな。
 どうしても「ただの読者」的なコメントが書けません。まぁ許してください。
グリーンゲイト物語 2

著者名:めるへんめーかー(著)
出版社:朝日ソノラマ
出版年:2007.04
ISBN :9784257724278
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2007年08月14日

読了メモ:伝書鳩 もうひとつのIT

 どのカテゴリに入れるか迷ったけど、まぁ歴史かな……。知られざる伝書鳩の世界を描いた、かなり興味深い一冊。

 きっかけは、NHK教育で放映している『地球ドラマチック』という番組でした。世界のすぐれたドキュメンタリー映像をチョイスして……というプログラムで、前にも話題にのせたことがあると思いますが、面白いものが多いです。

 で、この2006年7月放送の『戦場の伝書バト 〜知られざる情報戦〜』について、おもしろかったー、と話していたらば、知人に本書の存在を教えられました。
 おぅ、それもおもしろそう! と買って積んであったわけです。まぁいつものことですが。

 本書は伝書鳩の日本での受容と発展、その仕事の変遷を語っています。コンパクトによくまとまっていると思います。
 最近の伝書鳩事情について、庶民であるわたしはサッパリなのですが、実は家の近所になんだかレース鳩好きさんが集まる場所があるような気がするのですよ。たまに、日曜の夕方から夜くらいの時間帯に、その建物のシャッターが開いていて、籠が道路にまで山と積まれているのを目撃することがあるのです。
 籠の中身は鳩。暗くなっているのでよく見えませんが、たぶん鳩。男性が何人か出入りしていたり。
 壁には「必勝! ※※大会」と書いた紙が貼ってあったような気もします。

 ふだんは、ひっそりとした建物で、表札も看板も出ていません。謎です。
 ま、謎は謎のまま、勝手にあれこれ妄想するのがまた楽しかったりするのですが。

 それはそれとして、ちょっとせつなかった話。イギリス制作のその番組でも、そして本書でも語られていることですが、よく働く鳩ほどより困難な任務を与えられ、早死にすることになる……とのことです。
 戦時中には鳩も勲章をもらったりしたようですが、そんなものいらないだろうなぁ、鳩は……。
伝書鳩

著者名:黒岩比佐子(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2000.12
ISBN :9784166601424

本家サイト感想文一覧 63870 黒岩比佐子
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2007年08月13日

献本御礼:グリーンゲイト物語 1

 姉にもらいました。ありがとう姉。そして昔の自分の仕事ぶり(アシスタントとしての)を見て、つくづくやり直したくなりました……が、腕が落ちてるから、やり直しても余計にダメ出しが増えるだけな気がする。

 いやこれ漫画の感想じゃないし。

「住民の誰もが人に言えない秘密をもっている」という架空の町を舞台にした短編連作。いろいろな出版社、雑誌で発表されたので、単行本化されるときもバラバラになっていたものを、今回、すべてまとめたそうです。編集さんエライ! 良い企画だと思います。全三巻。2〜3巻も貰っています。ありがとう姉ありがとう。
[2007-08-16追記 1992-93年に、主婦と生活社ミッシイでもまとめられたことがあるそうです。コメントにてご指摘いただきました、ありがとうございます!]

 収録作品は以下の通り。
  • 黄金色の自転車乗り
  • 不思議の国のミス・アリスン
  • 緑の笛吹き
  • 夢みる草原
  • ファンファーレ・ガール
  • 古い館の見る夢は
  • マジカル・ベター・ハーフ
  • 星降る聖夜
  • 時の国のアリス
  • にんじん畑のミス・バニキン
  • グリーンゲイト探偵団

 わたしは「緑の笛吹き」が好きかな。皆が普通人の「フリ」をして暮らしているグリーンゲイト、という設定を逆手にとった話運びに、うまいなぁと当時も今も感心します。
 変人設定としては、「ファンファーレ・ガール」が面白いと思います。「好みの男子を見かけるとファンファーレが鳴ってしまう女の子」なんて設定、どっからひねり出してくるんだ。我が姉ながら、いや我が姉だからこそ、その発想が不思議でなりません。
グリーンゲイト物語 1

著者名:めるへんめーかー(著)
出版社:朝日ソノラマ
出版年:2007.03
ISBN :9784257724216
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2007年08月11日

ハガレン 17 & 獣神演武 1

 今日が発売日だったので、買ってきました。『鋼の錬金術師 17』と、『獣神演武 1』。【ザッツつな】に、「鋼の錬金術師より部数がとっっっても少ないので、欲しい人はほんとに早くゲットした方がいいですよ」と書かれていたので、ちゃんと発売日に行ったのです。

 近所の本屋さんでも、ハガレンは大きな山が二つ、獣神は小さな丘が一つという案配だったので、たしかに部数にはかなり差がありそうですね。でも、少ないといっても多いんだろうなぁ……あーつまり、相対的な「多い/少ない」の問題ということで!

 ハガレンは、お姉様素敵! の巻。でも「お姉様」なんていったらブン殴られて終了しそうです。ひきつづき、話がどう転んでいくんだか見えなくてビクビクします。
鋼の錬金術師 17
著者名:荒川弘(著)
出版社:スクウェア・エニックス
出版年:2007.08
ISBN :9784757520646

 逆に『獣神演武』の方は、すごくストレートな展開ですね。王道というかなんというか……。王道なだけあって、ちゃんと「期待したぶんの面白さ」はあるんですけど、それを超えるところはまだないかもしれません。序章で、設定と人物の説明中ということもあるでしょう。

 つまり、わたしという読者は、この漫画家さんに「期待を裏切るような、なにか凄いもの」を望んでしまっているんだなぁ、……なんてことも思ったわけでありました。
獣神演武 1

著者名:荒川弘(著)
出版社:スクウェア・エニックス
出版年:2007.08
ISBN :9784757520653
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献本御礼:うちの一階には鬼がいる

 机の上が惨状を呈して来たため、掘り返して必死で本の整理をしていたところ……発掘してしまいました。
 うわ。これたしか、ほんつなのリストに入るまで待とうと思って紹介してない!

 というわけで、ものすごく今さらですが……スミマセン! ご献本いただいておりました。D・W・ジョーンズの『うちの一階には鬼がいる!』です。

 発掘したくらいなので、まだ読んでおりません。ああもう!
 帯によれば「魔法騒動+家庭内戦争」だそうで……ジョーンズらしい作品っぽい雰囲気が漂っています。
空を飛べたら?
小さくなれたら?
透明になれたら?

でも世の中
そんなに甘くない!

 ……まさにジョーンズ風? 読まなければ。

 仕事中に積み上げた本を頑張って読みつつ、たまりまくった長文感想もチビチビこなし、ようやく五月ぶんまで終わりました。今が八月ということは考えないようにします。二十冊くらいのラグが生じているのも考えないことに……。
 が、頑張ります!
うちの一階には鬼がいる!

著者名:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(著)
原島文世(訳)
出版社:東京創元社
出版年:2007.07
ISBN :9784488019549
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2007年08月10日

読了メモ:あなたに眠る花の香〈ヴィクトリアン・ローズ・テーラー〉

 ヴィクトリア朝の仕立屋さんを題材にとった、かわいらしくもロマンティックな乙女向けシリーズ〈ヴィクトリアン・ローズ・テーラー〉の最新刊は、短編集。雑誌に掲載された作品のほかに、クリスとパメラの出会いを語る書き下ろし「扉をあけるマリア」も収録。

「扉をあけるマリア」が好きです。パメラというキャラクターには、とくに思い入れはなかったのですが――ごくふつうに、魅力的な女の子としてとらえていただけで――とてもよかったです。むさぼるように文字を覚え、言葉を覚え、本を読むそのせつなさ! ああ、そこに萌えたのかも。って自分でクラッと来ましたが、読書萌えのなにが悪いというのか、いや悪いはずのあろうか!
 とてもいい短編集でした。うまいなぁ。
あなたに眠る花の香

著者名:青木祐子(著)
出版社:集英社
出版年:2007.08
ISBN :9784086010504

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2007年08月09日

読了メモ:魏志倭人伝の考古学

 下に載せた岩波現代文庫版と、まったく同じではなさそうだけれど(文庫にして400ページものボリュームが出るはずがないから)、内容的にかぶっている部分が多そうだなというブックレットが、手元にあります。
 わたしが入手したのはISBN4-916202-00-7、歴史民俗博物館振興会発行の、歴博ブックレット1、『魏志倭人伝の考古学』。著者も下に引いた岩波現代文庫版と同じ、佐原真氏です。

 この「歴博ブックレット」は、売店の貼り紙によれば「国立歴史民俗博物館」でのみ購入可能の由。
 ラインナップは、こんな感じ。
 http://www.rekishin.or.jp/b-mokuji.html

 なんでそんなものを買ったかというと、実家に帰省したついでに佐倉へ足をのばし、くだんの歴史民俗博物館へ行って来たわけです。炎天下、子連れで動物公園よりは博物館の方が楽かなと思い……そして、行ってみて正解だったと思いました。子どもに配慮したクイズ企画が用意されていたりしたので、飽きずに最後まで見ることができて、よかったです。子連れで博物館って、親の体力より先に子どもの忍耐が切れるのです。

 ……思わず、なにかつらい経験を思いだして目が遠くなってしまいました。

 ブックレットに話を戻します。100ページに満たないものなので、かなり手軽に読めました。語り口が堅苦しくないのも、読みやすさの一因かと。著者紹介によれば「わかりやすい考古学」の提唱者でいらっしゃるとかで、ああなるほど、と納得しました。
 内容は、魏志倭人伝の内容を少しずつ取り上げてて章立てし――たとえば、最初は「兵用矛楯木弓」――それについて、考古学からわかってきた当時の日本の様子は……と、研究の成果について披露するというもの。

 なかなかおもしろいですが(日本の楯は置き楯だというような説はまったく知らなかったので、へぇ〜、と思ったり)、初版は1997年とすでに10年前のもの。内容が気になるというかたは、岩波現代文庫版をご覧になった方がいいかもしれません……ただ、そちらは「手軽に読める」というようなボリュームではなさそうですけど。
魏志倭人伝の考古学

著者名:佐原真(著)
出版社:岩波書店
出版年:2003.07
ISBN :9784006001063
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2007年08月07日

読了メモ:チャップ・ブックの世界

 少し大きめの本屋さんに行ったときに現物を発見したので、買いました。興味あったんですよ〜。

 チャップ・ブックというのは、近代イギリスに流通した廉価本のこと。くわしい定義は本書でなされていますが、バラエティに富んだ内容だったようです。
 読み捨てられて今はほとんど残っていない……といったあたり、少しライトノベルを連想させられて、せつない気分になったりもするのですが(いや、考え過ぎなんですけどね!)、読みやすい文体で書かれたとてもおもしろい本でした。
チャップ・ブックの世界

著者名:小林章夫(著)
出版社:講談社
出版年:2007.07
ISBN :9784061598287

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罪と罰 2

 一巻を読んだあと、ずいぶんあいだが空いてしまいましたが、罪と罰(ばち)、二巻を読みました。

 すん  んんんんんごく、イイですね!
 連作短編集なので、次はどうなるの次は次は次はッ!? という勢いがないので助かります。そういう意味でも、ホッとさせてくれる一冊です。

 頭に「超」とか「ド」とかがつきそうな善人の太郎ちゃんと、ザシキワラシの一種らしいカミサマと。とんでもない父親に、鬱陶しい(と言われている)兄貴に、大雑把な嫂、そこへ押し掛けてくるあの人、この人。などなど。

 キャラクターたちが醸成する雰囲気、古い家に暮らす家族の「良さ」がじんわりと読み手に伝わってきて、ぽっと心をあたためてくれるような、そんな作品だと思います。好きだなぁ。

 三巻ももちろん買う気満々ですが(でも今月は早くもネット書店の予算を使い果たしたので、とうぶん無理……)、どうやら三巻で完結みたい。
 完結ということは、カミサマがどうにかなっちゃうのかなぁ……。
罪と罰 2

著者名:鈴木有布子(著)
出版社:新書館
出版年:2006.01
ISBN :9784403618208
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2007年08月06日

チュニクチュニカ

 ネット書店のオススメにやたら出てくるので、買ってみました。

 主人公のマージは、新大陸「チュニク」を発見して亡くなった冒険者グラーニの遺児。叔父が連れ帰ったチュニクの住人である少年と、すっかり仲良くなって……というストーリー。

 とにかくマージが素直でかわいくて、いっしょうけんめいで。魅力的でした。
 チュニクの少年リンレが、そんなマージにふり回されながら心を開いていくのが楽しくて、せつなくて、実にストレートに読ませてくれる物語でした。

 わたしの好みからすると、ディテールがちょっとものたりないんですが(世界設定とか)、そのぶん物語の芯になる部分がしっかりしているわけですよ。だって単行本一冊まるごと、たぶんあのラストへ向かって突っ走るだけだから。些末なことが削ぎ落とされているぶんだけ、本筋に集中できるということも言えるのではないかと。

 これ一冊まるごと描き下ろしだそうで……すごいなぁ。
チュニクチュニカ

著者名:水谷フーカ(著)
出版社:司書房
出版年:2007.04
ISBN :9784812816325
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読了メモ:喪の女王 7

 つい数日前に、6巻の感想(長文の方)を書くためにパラパラと見返していたので、ちょうどいい感じで7巻を読むことができました。流血女神伝、あと二冊……これを読んでしまうとあと一冊。
 今回も、いつものように怒濤の展開でした。

 次がどうなるんだろうとは、いつもあんまり予測しないわたしですが、あと一冊になってもそうだなぁ。漠然と、エドが幸せになってほしいと思う程度。
 彼は素で、自分が「幸せかどうか」など気にも留めていなさそうです。そのへんがいいのですけど、だからまぁつまり、そのー、わたしが見て「ああ良かったね」と思える結末になってほしいというか。そういうことなんですけどね。幸せという言葉の意味は。
流血女神伝喪の女王 7

著者名:須賀しのぶ(著)
出版社:集英社
出版年:2007.08
ISBN :9784086010535

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2007年08月05日

龍の花わずらい 4 & 夏目友人帳 4

 つづきを楽しみにしている三角関係恋愛漫画であるところの『龍の花わずらい』の四巻と、妖見える少年を主人公にした「ちょっとイイ話」の連作短編集『夏目友人帳』四巻を買ってきました。どちらもまだ完結していないので、相変わらず、つづきが楽しみです……なわけですが。

 まず『龍の花わずらい』の方ですが、ルシンがついに過去発掘! うわー。ルシンてば! 食えないお子様でなんてカワイイの! もちろんクワンは相変わらずエ○かっこいいです。一部伏せ字なのは、こういうキーワードで変なトラバスパムが来そうだからで他意はありません。

 相変わらず「かっこいいのはクワンだが応援したいのはルシン」という微妙なこの気もち。ルシン頑張れ。たとえ7対1.5でも、野球は九回の裏ツーアウトから! 野球じゃないけど。
 十数年越しの砂嵐事件とか、いろいろ政治的な情勢も動いているようですが、
龍の花わずらい 4

著者名:草川為(著)
出版社:白泉社
出版年:2007.08
ISBN :9784592183365

 んで、『夏目友人帳』の方ですが、作者さん腕を上げてるなぁ、と思わされます。エピソードの組みかたがうまい! どれもいい話で、ますます続刊が楽しみになりました。
 胡散臭い名取さんも、思ったほどは胡散臭くない人みたいで、いいなぁ。

 わたしは、律儀に「借りは返しましたぞ」の三つ目さんが好きです。すごく人じゃないもの臭くてステキです。
夏目友人帳 4

著者名:緑川ゆき(著)
出版社:白泉社
出版年:2007.08
ISBN :9784592184478
posted by うさぎ屋 at 21:32| Comment(2) | TrackBack(0) | 漫画

2007年08月04日

ヒストリエ 3

 先日、4巻を読んで、これの前ってどんな話なんだっけ……と頭を抱えていた『ヒストリエ』ですが。発掘した1〜2巻を読んでもわからない。

 さては、我が家は3巻をスルーしてしまっているのでは!?

 というわけで、あらためて3巻を購入。奴隷として買われた主人公の移動が語られて、おお……やっと話がつながった! なるほど! な展開に。
 おもしろいなぁ。
 このあたりの歴史のこまかい流れはまったく把握していないので、勉強しようかな、と思いましたが、学ばねばならないことが多過ぎてまったく追いつきません。結局、必要に迫られないと進まないんだよなぁ……。
ヒストリエ 3

著者名:岩明均(著)
出版社:講談社
出版年:2005.11
ISBN :9784063143959
posted by うさぎ屋 at 13:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画

2007年08月01日

読了メモ:神様のメモ帳

 山の上にどんどん本が積まれていく見事な堆積。眺めていたら「あー待って、これ読むつもりだったんだから」という本が、まだ浅めの層にあったので、引っぱりだして読みました。

 人づきあいに熱意を持てない高校生が主人公で、引きこもりでドがつく偏食の凄腕ハッカー美少女アリス、むっちゃ喧嘩に強いテツ先輩、ヒモのヒロさん、盗聴・盗撮・監視ならなんでも来いの少佐……などといった「特殊技能を備えたニートたち」と一緒に事件に巻きこまれていく(むしろ彼が巻きこんでいく)シリーズの、第二巻です。

 ああ、ひとり書き忘れてた。手芸の名手の四代目。彼も含めておかないと、まずいです。

 地の文かと思っていた内容がたまに主人公の独り言で外に漏れていて会話になったり、ニートたちの言動が常識を外れ過ぎていたり、独特の雰囲気が魅力のシリーズです。
 大雑把にまとめちゃうと、その気になればなんでもできそうなのに、なにをしたいという明確な目標が希薄な人たちの集まりなのかな、と思うんですけどね。「やればできる子」が、ほんとにできるんだけど、ほんとに全然やらない、と言えばいいのかなぁ。
 なんだか不思議な話でした、続編も。
神様のメモ帳 2

著者名:杉井光(著)
出版社:メディアワークス
出版年:2007.06
ISBN :9784840238885

本家サイト感想文一覧 63870 杉井光
posted by うさぎ屋 at 10:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説